リゾート会員権と定額制ホテルは何が違うのか 所有する仕組みとサブスクする仕組み編

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ホテルを利用する方法が多様化しています。

一般のホテルをその都度予約する方法だけでなく、リゾート会員権を購入して会員制ホテルを利用する方法があります。

さらに、一定額を支払うことで複数の宿泊施設を利用できる定額制ホテルやホテルサブスクと呼ばれるサービスも登場しています。

どちらも繰り返し宿泊する人向けの仕組みに見えますが、その性格は大きく異なります。

リゾート会員権は、最初にまとまった金額を支払って長期間利用する仕組みが中心です。

一方、定額制ホテルは月額料金などを支払いながら、サービスを利用する仕組みが中心です。

長期間利用することを前提にするのか、必要な期間だけ利用するのかという違いが、選択するうえで重要になります。

リゾート会員権は最初に大きなお金が必要になる

リゾート会員権では、まず会員権そのものを取得します。

参考記事によると、会員権の価格には10万円台から3,000万円台まで大きな幅があります。

運営会社から新規募集の会員権を購入する方法もあれば、中古市場で既存会員から購入する方法もあります。

さらに取得後には、年会費や管理費などが必要になる場合があります。

つまり、最初にまとまった金額を支払い、その後も一定の固定費を負担しながら長期間利用する仕組みです。

定額制ホテルは利用する期間に料金を支払う

定額制ホテルは、一般的には一定期間ごとに料金を支払い、その契約期間中に対象となる宿泊施設を利用する仕組みです。

例えば月額料金を支払いながら、サービスが指定するホテルや宿泊施設を利用します。

リゾート会員権のように、数百万円の会員権を最初に購入する仕組みとは異なります。

必要な期間だけ契約できるサービスであれば、利用しなくなったときに契約を終了しやすいという特徴があります。

初期費用を抑えながら複数の宿泊施設を利用したい人には、分かりやすい仕組みといえます。

最大の違いは資産性があるかどうか

リゾート会員権と定額制ホテルの大きな違いの1つが、資産としての性格です。

リゾート会員権には中古市場があり、一定の条件を満たせば第三者へ売却できるものがあります。

共有制であれば、ホテルなどの土地や建物の持ち分を所有する仕組みになっています。

親から子へ相続したり、生前に譲渡したりすることも考えられます。

一方、定額制ホテルでは基本的に利用サービスを契約しているのであって、ホテルそのものを所有するわけではありません。

契約を終了すれば利用する権利も終了するのが基本的な考え方です。

会員権には売却できる可能性がある

例えば500万円でリゾート会員権を購入し、15年間利用した後に200万円で売却できたとします。

購入価格だけを見れば500万円ですが、売却によって200万円を回収できたため、購入価格と売却価格の差は300万円です。

もちろん、このほかに年会費や宿泊料金などが必要になります。

それでも、最後に一定の価値が残る可能性があることは会員権の特徴です。

定額制ホテルでは、長期間利用して多額の料金を支払っても、契約終了時に支払った料金が戻ってくるわけではないのが一般的です。

一方で会員権には値下がりリスクがある

資産として売却できる可能性があることは、必ずしもメリットだけではありません。

リゾート会員権の中古価格は変動します。

参考記事では、8月の平均価格が404万円となり、前年同月比24%上昇したことが紹介されています。

しかし、この上昇が将来も続くとは限りません。

施設の築年数が進んだり、人気が低下したりすれば、中古価格が下がる可能性があります。

売りたいときに買い手が見つからないこともあります。

定額制ホテルでは資産価値を期待できない一方、中古価格の値下がりを心配する必要もありません。

利用しなくなったときの違いは大きい

例えば仕事が忙しくなり、1年間ほとんど旅行できなくなったとします。

定額制ホテルで契約を終了できるなら、その後の月額料金の支払いを止められる場合があります。

一方、リゾート会員権では利用しなくなったからといって、すぐ固定費がなくなるとは限りません。

会員権を保有している間は、年会費や管理費などが必要になる場合があります。

共有制なら固定資産税などが関係することもあります。

さらに売却するには買い手を探す必要があります。

利用しなくなったときの身軽さでは、定額制サービスに利点があります。

長期間利用するなら会員権の考え方が変わる

一方、10年、20年と長期間旅行を続ける場合には、見方が変わります。

例えば500万円の会員権を20年間利用すれば、購入価格を単純に20年で割ると年間25万円です。

さらに20年後に一定額で売却できれば、実質的な取得負担は小さくなります。

一般ホテルの料金が長期的に上昇すれば、会員料金で宿泊できる価値も高まる可能性があります。

定額制ホテルでは、その時点のサービス料金を継続的に支払います。

長期間利用する場合には、会員権の購入費と定額制ホテルの累計料金を比較する必要があります。

利用できる施設の範囲も比較する

どちらを選ぶ場合でも、利用できる施設の範囲は重要です。

リゾート会員権では、購入した施設だけでなく系列施設を相互利用できる場合があります。

参考記事では、グランドエクシブ軽井沢の会員が全国約20カ所のエクシブや系列の一部施設を利用できることが紹介されています。

定額制ホテルでも複数地域の施設を利用できるサービスがあります。

重要なのは施設数だけではありません。

自分が実際に旅行したい地域に施設があるかを見る必要があります。

全国100カ所利用できても、自分が行きたい地域に施設がなければメリットは小さくなります。

予約条件も確認する必要がある

会員権でも定額制ホテルでも、料金を支払えば必ず希望日に宿泊できるとは限りません。

利用には予約が必要です。

特に年末年始や大型連休など、旅行需要が集中する時期には予約条件が重要になります。

何日前から予約できるのか。

利用できない日があるのか。

1カ月に何泊まで利用できるのか。

追加料金が必要な日はあるのか。

こうした条件によって、実際の使いやすさは大きく変わります。

料金だけで比較するのではなく、予約制度まで確認することが大切です。

老後の旅行ではどちらが使いやすいのか

定年後の旅行を考える場合にも、両者にはそれぞれ特徴があります。

毎年一定回数以上旅行し、10年、20年と継続して同じ系列の施設を利用したい人なら、リゾート会員権を長期保有する考え方があります。

一方、数年間だけ旅行を増やしたい人や、将来の旅行回数が分からない人なら、定額制ホテルの柔軟性が合う場合があります。

特に老後は年齢とともに旅行回数が変化する可能性があります。

60代の利用頻度だけを前提に、20年間の固定費を決めないことが重要です。

所有するか利用するかという違い

両者の違いを簡単に整理すると、所有する考え方と利用する考え方の違いといえます。

リゾート会員権では、長期間利用する権利を取得し、商品によっては不動産の持ち分まで所有します。

売却や相続も考える必要があります。

定額制ホテルでは、基本的に契約期間中のサービスを利用します。

資産として残らない代わりに、利用しなくなったときに契約を終了しやすい場合があります。

住宅で考えれば、持ち家と賃貸の違いに少し似た面があります。

どちらが有利かは、利用期間や生活スタイルによって変わります。

結論

リゾート会員権と定額制ホテルは、どちらも繰り返し宿泊施設を利用するための仕組みですが、その性格は大きく異なります。

リゾート会員権は最初にまとまった取得費用が必要になり、その後も年会費などを負担しながら長期間利用する仕組みです。

中古市場で売却できるものがあり、共有制なら不動産の持ち分を所有するため、資産としての性格もあります。

一方、定額制ホテルは月額料金などを支払いながらサービスを利用する仕組みで、初期費用を抑えやすく、必要な期間だけ利用しやすいことが特徴です。

重要なのは、どちらの宿泊料金が安いかだけで比較しないことです。

何年間利用するのか。

年間何泊するのか。

利用しなくなったときにすぐやめたいのか。

将来売却したり家族へ引き継いだりしたいのか。

リゾート会員権は長期保有、定額制ホテルは柔軟な利用という違いを理解したうえで、自分の旅行スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。

参考

日本経済新聞 2026年9月26日朝刊 <ステップアップ>リゾート、会員権で身近に ホテル代高騰で割安感

日本経済新聞 2026年9月26日朝刊 共有制、取得後に税負担

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