リゾート会員権は相続できるのか 親から子へ引き継ぐときに確認したいこと編

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リゾート会員権は、購入した本人だけが一生利用して終わるとは限りません。

長期間保有している間に、子どもや孫へ引き継ぐこともあります。

参考記事によると、東急ハーヴェストクラブでは会員権を親族に譲渡したり、相続したりするケースが増えているといいます。

第1号施設の開業から38年が経過し、長年家族で利用してきた会員権を次の世代へ引き継ぐ動きが出ているのです。

しかし、リゾート会員権の相続は単に会員カードを渡せば終わるものではありません。

会員権の種類や契約内容によって権利の中身が異なるため、相続すると何を引き継ぐのかを確認する必要があります。

リゾート会員権も相続の対象になる

リゾート会員権には財産としての価値があります。

そのため、会員が亡くなった場合には相続の対象となることがあります。

相続人が所定の手続きを行い、会員としての地位や権利を引き継ぐことになります。

ただし、すべての会員権が同じ仕組みではありません。

共有制なのか。

預託制なのか。

会員資格の承継についてどのような規約があるのか。

こうした違いによって必要な手続きも変わります。

まずは会員権の契約内容や会員規約を確認することが重要です。

共有制では不動産の持ち分も相続する

共有制のリゾート会員権では、会員がホテルなどの土地や建物について一定の持ち分を所有しています。

そのため、相続では施設を利用する権利だけでなく、不動産の持ち分も関係します。

例えば親が共有制の会員権を持っていれば、相続人はその不動産の権利を引き継ぐことになります。

不動産を相続するため、登記に関する手続きが必要になる場合があります。

普通のホテルの会員制度とは大きく違うところです。

リゾート会員権という名前だけを見ず、その中に不動産が含まれているかを確認する必要があります。

預託制では契約上の権利を確認する

預託制では、共有制のようにホテルの土地や建物を直接所有することが基本となる仕組みではありません。

運営会社などにお金を預け、施設を利用する権利を取得します。

そのため相続では、預託金に関する権利や会員としての地位などがどのように扱われるのかを確認することになります。

相続人がそのまま会員資格を引き継げるのか。

名義変更が必要なのか。

運営会社の承認が必要なのか。

必要な費用はいくらなのか。

こうした条件は会員権によって異なる可能性があります。

相続すれば維持費も引き継ぐ

リゾート会員権を相続するときに忘れてはいけないのが、将来の費用です。

会員権には年会費や管理費などが発生する場合があります。

共有制なら固定資産税などが関係することもあります。

つまり、相続するのは価値のある権利だけではありません。

その会員権を保有し続けるための負担も一緒に引き継ぐことになります。

親が頻繁に利用していた会員権でも、子どもがほとんど旅行をしないのであれば、年会費などが負担に感じられる可能性があります。

思い出の価値と経済的な価値は違う

参考記事では、思い出が詰まった会員権を子や孫へ継ぎたいと考える人が多いことが紹介されています。

長年家族で利用したリゾート施設なら、その気持ちは理解しやすいでしょう。

子どもが小さい頃から毎年訪れた場所。

家族の記念日を過ごしたホテル。

親子3世代で利用した施設。

こうした会員権には中古市場の価格だけでは測れない価値があります。

しかし、親にとって大切な思い出が、子どもにとって同じ価値を持つとは限りません。

相続では感情的な価値と経済的な価値を分けて考えることも必要です。

子どもが利用するかを事前に確認する

リゾート会員権を子どもへ引き継ぎたいと考えるなら、生前に本人の意思を確認しておくことが重要です。

子どもがその施設を利用したいと思っているのか。

年間の維持費を負担してもよいと思っているのか。

自宅から施設まで通いやすいのか。

系列施設を利用する予定があるのか。

こうした点を確認しておけば、相続後に「実は必要なかった」という状況を避けやすくなります。

資産を残す側の考えだけでなく、受け取る側の生活スタイルを見ることが大切です。

兄弟姉妹がいる場合も考える

相続人が複数いる場合には、誰が会員権を引き継ぐのかという問題もあります。

例えば子どもが2人いて、どちらも施設を利用したい場合があります。

反対に、どちらも必要ないということもあるでしょう。

会員権の仕組みによっては、複数人で自由に分割して引き継げるとは限りません。

共有制では不動産の持ち分が関係するため、権利関係が複雑になる可能性もあります。

誰に引き継いでもらいたいのかを生前に考えておくことが、将来の手続きを円滑にすることにつながります。

相続税の対象になることも考える

リゾート会員権に財産としての価値があれば、相続税を考える際にも無視できません。

ただし、評価方法は会員権の権利内容によって異なります。

共有制なら不動産の持ち分が含まれます。

預託制なら預託金や利用権などの内容を確認する必要があります。

さらに中古市場で取引されている会員権であれば、その取引価格などが関係する場合もあります。

会員権の購入価格がそのまま相続時の評価額になるとは限りません。

相続を考えるときには、現在どの程度の財産価値があるのかを確認することが重要です。

相続する前に売却する選択肢もある

子どもや孫が会員権を利用しないことが分かっているなら、生前に売却する方法も考えられます。

利用している間は保有し、旅行回数が減ってきた段階で売却するという考え方です。

会員本人が売却して現金化すれば、相続人は使わない会員権を引き継いで売却手続きをする必要がありません。

ただし、中古価格は市場環境によって変動します。

また、会員権によっては譲渡条件や名義変更の制限があります。

将来売却する可能性があるなら、元気なうちに売却方法や現在の市場価格を確認しておくことも大切です。

相続まで考えて購入する

リゾート会員権は10年、20年、さらに長期間保有する可能性があります。

購入時には50代でも、20年後には70代になります。

その間に旅行の頻度や家族構成が変わることもあります。

だからこそ、購入するときから出口を考えておく必要があります。

自分が最後まで利用するのか。

途中で売却するのか。

配偶者が引き継ぐのか。

子どもや孫へ承継するのか。

こうした選択肢をあらかじめ考えておけば、会員権を長期的な資産として管理しやすくなります。

結論

リゾート会員権は、会員が亡くなった場合に相続の対象となることがあります。

ただし、共有制と預託制では権利の中身が異なります。

共有制ならホテルなどの不動産の持ち分が関係し、預託制なら預託金や会員資格など契約上の権利を確認する必要があります。

また、相続するのは利用できる権利だけではありません。

年会費や管理費、共有制なら固定資産税など、保有を続けるための負担も引き継ぐ可能性があります。

大切なのは、親が残したいかどうかだけで決めないことです。

子どもや孫が実際に利用したいのか、継続的な費用を負担できるのかを確認しておく必要があります。

リゾート会員権は家族の思い出を次の世代へ引き継げる資産になる一方、利用しない人にとっては維持費のかかる資産にもなります。

購入するときから相続や売却という出口まで考えておくことが、長く保有する会員権では重要になります。

参考

日本経済新聞 2026年9月26日朝刊 <ステップアップ>リゾート、会員権で身近に ホテル代高騰で割安感

日本経済新聞 2026年9月26日朝刊 共有制、取得後に税負担

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