会社の中だけで仕事をしていると、自社のやり方が当たり前になり、外の世界の変化に気づきにくくなります。特に経理や総務などの管理部門は、社内で過ごす時間が長く、他社との接点が少ない職種です。
しかし、生成AIをはじめとする技術革新が加速する時代では、自社だけの知識では対応が難しくなる場面も増えています。そんな時代だからこそ重要になるのが、「社外で相談できる仲間」の存在です。
社内だけでは見えない世界がある
長年同じ会社で働いていると、自社のルールや業務フローに精通する一方で、他社がどのような課題を抱え、どのように改善しているのかを知る機会は限られます。
インターネットで検索すれば情報は得られますが、それだけでは実際の運用や苦労までは見えてきません。
例えば、
- 生成AIをどの業務から導入したのか
- 現場の反発をどう乗り越えたのか
- 実際に効果が出るまで何が大変だったのか
こうした現場ならではの経験は、実際に取り組んだ人との対話からしか得られない貴重な知識です。
社外の仲間が視野を広げる
記事では、筆者がSNSをきっかけに多くの専門家と交流し、情報交換を続けてきた経験が紹介されています。
同じ仕事に携わる人同士だからこそ、
- 業務改善の工夫
- 最新技術の活用事例
- 現場ならではの悩み
を率直に共有できる関係が築けたといいます。
こうしたネットワークは、単なる人脈ではありません。困ったときに相談できる「知識のインフラ」ともいえる存在です。
小さな行動から始めればよい
社外のつながりを作ると聞くと、大きな交流会や勉強会に参加しなければならないと思いがちです。
しかし記事では、まずは小さな一歩で十分だと述べています。
例えば、
- 社外セミナーへ参加する
- 隣の席の人と話してみる
- SNSで同じ職種の人をフォローする
- 学んだことを翌日に一つ実践する
こうした小さな積み重ねが、新しい学びや出会いにつながります。
AI時代だからこそ人とのつながりが価値になる
生成AIは、多くの知識や情報を短時間で提供してくれます。
一方で、
- 自社に合った活用方法
- 現場特有の課題
- 失敗談や成功体験
といった「実践知」は、人から人へ伝わるものです。
AIが普及するほど、人との対話によって得られる経験や知恵の価値は、むしろ高まっていくでしょう。
記事でも、「最後は誰と助け合えるか」が自分を支えてくれると締めくくられています。
社外ネットワークを築く際のポイント
社外の人脈づくりで重要なのは、人数ではなく質です。
相談できる相手とは、お互いに情報を提供し合い、学び合える関係です。一方的に教えてもらうだけでは長続きしません。
また、異業種や異なる立場の人とも交流することで、自分では思いつかなかった視点を得られることがあります。多様な価値観との接点が、仕事の幅や発想を広げてくれます。
結論
社外の仲間づくりは、人脈を増やすこと自体が目的ではありません。
変化の激しい時代に、新しい知識や実践事例を共有し、困ったときに相談できる相手を持つことが最大の価値です。
SNSやオンラインセミナーなどを活用すれば、以前よりも気軽に社外との接点を持てるようになりました。まずは小さな一歩を踏み出し、自分だけの学びのネットワークを築いていくことが、長期的なキャリア形成につながるでしょう。
参考
企業実務 2026年8月号
「相談できる仲間」を社外につくっておく 松岡俊 著