税制改正

税理士

築古マンション問題と税制の限界 ― 減税で老朽化は止められるのか

日本の都市部には、築40年、50年を超える分譲マンションが急増しています。高度経済成長期からバブル期にかけて大量供給されたマンションが、いま一斉に高経年化の局面に入っています。政府はマンション長寿命化促進税制などを通じて修繕や管理の適正化を...
税理士

マンション長寿命化促進税制は機能しているのか ― EBPM検証から見える政策効果

住宅税制は「減税ありき」ではなく、その政策効果が問われる時代に入っています。国土交通省が設置する住宅税制のEBPMに関する有識者会議では、マンション長寿命化促進税制や住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置について、データに基づく検証が進めら...
FP

シン・富裕層と金融所得課税の再設計――「資本を回す力」を損なわず、公平性をどう作り直すか

起業や投資で得た資本を、次のスタートアップや社会課題の解決に回す。いわゆる「シン・富裕層」が増えるほど、経済にはリスクマネーが流れ、成長の芽が育ちやすくなります。一方で、資産価格の上昇局面では金融資産の有無が生活の差を広げやすく、金融所得課...
政策

消費減税と積極財政――インフレ税をどう考えるか

2026年2月、高市早苗首相は施政方針演説において、飲食料品を対象とした2年間の消費税減税の早期法案提出を目指す方針を示しました。あわせて「責任ある積極財政」を掲げ、多年度にわたる成長投資や基金活用の拡充も打ち出しています。物価高が続くなか...
政策

消費税率変更に備えるレジ改革と税制の方向性

消費税をめぐる議論が、制度論から実務インフラ整備へと一段踏み込んできました。第2次高市内閣の閣僚指示書に「消費税率の変更に柔軟なレジシステムの普及」が明記されたことは、単なる技術論ではなく、税制変更を前提とした政策準備のシグナルといえます。...
税理士

インバウンド不動産投資と税務リスク― 非居住者取引拡大時代の実務対応 ―

近年、海外投資家による日本国内の不動産取得が増加しています。いわゆるインバウンド不動産投資は、都市部を中心に市場を活性化させる一方で、税務実務の難度を高めています。令和8年度税制改正では、非居住者向け国内不動産取引に関する消費税の取扱いも見...
税理士

令和8年10月改正 非居住者向け国内不動産取引と消費税の見直し

令和8年度税制改正大綱において、非居住者が国内不動産を取得する際の仲介手数料等の消費税の取扱いが見直されることとなりました。近年、海外投資家による国内不動産の取得が増加する中で、課税の公平性や国際的な整合性の観点から制度改正が行われます。本...
税理士

令和7年度税制改正と基礎控除見直し 確定申告で還付となる給与所得者のケース整理

令和7年度税制改正により、所得税の基礎控除等が見直されました。もっとも、改正の施行日は令和7年12月1日と年の途中であるため、年末調整のタイミングやその人の状況によっては、改正後の控除が適用されていないケースが生じています。その結果、本来で...
税理士

税制優遇は本当に成長を生んでいるのか――減税と経済成長の因果を考える

研究開発税制や賃上げ促進税制など、企業向けの税制優遇は拡大しています。減税額は1兆円、2兆円規模に達し、政策手段としての存在感は大きくなっています。では、これらの税制優遇は本当に経済成長を生み出しているのでしょうか。減税額の大きさと成長率の...
税理士

税制優遇が競争をゆがめる可能性――政策目的と市場原理の緊張関係

研究開発税制や賃上げ促進税制など、企業向けの税制優遇は拡大しています。政策目的は明確です。投資を促し、賃金を引き上げ、経済成長を後押しすることにあります。しかし、税制優遇は市場に中立的な制度ではありません。特定の行動をとった企業の税負担を軽...