JAFICとは何をしている組織なのか 犯罪収益分析編

税理士
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マネー・ローンダリング対策を学ぶと必ず登場する組織があります。

それがJAFICです。

税理士が疑わしい取引に関する制度を理解するうえで、この組織の存在は欠かせません。

しかし、

名前は聞いたことがある

何をしているのか分からない

警察との違いが分からない

という方も多いのではないでしょうか。

実は税理士を含む特定事業者からの情報は、JAFICに集約され、その後の犯罪収益対策に活用されています。

今回はJAFICの役割について考えてみます。

JAFICとは何か

JAFICとは、Japan Financial Intelligence Centerの略称です。

日本語では「犯罪収益対策室」と呼ばれています。

警察庁に設置されている組織で、日本のFIUとして機能しています。

FIUとは金融情報機関のことです。

世界各国には同様の組織が存在し、マネー・ローンダリング対策の中心的役割を担っています。

日本ではJAFICがその役割を果たしているのです。

JAFICの仕事は捜査ではない

意外に思われるかもしれませんが、JAFIC自身は捜査機関ではありません。

逮捕するわけでもありません。

家宅捜索を行うわけでもありません。

主な役割は情報の集約と分析です。

金融機関や特定事業者から届け出られた情報を収集し、分析し、必要に応じて捜査機関へ提供します。

いわば情報のハブのような存在です。

なぜ情報を集めるのか

一つの取引だけを見ると問題がないように見えることがあります。

しかし複数の情報をつなぎ合わせると全く違う姿が見えてくることがあります。

ある銀行の口座。

別の金融機関の送金。

不動産取引。

法人設立。

これらが個別には見えなくても、情報を統合することで資金の流れが把握できることがあります。

そのためJAFICには情報の集約が必要なのです。

税理士からの情報も社会で活用される

税理士が確認した情報や制度に基づく対応は、単独では小さなものに見えるかもしれません。

しかし社会全体で見ると大きな意味を持ちます。

金融機関だけでは把握できない情報があります。

不動産業者だけでは見えない情報もあります。

税理士だからこそ気付ける取引もあります。

それぞれの情報が集まることで、犯罪収益の流れが明らかになることがあるのです。

国際的な連携も重要な役割

現在のマネー・ローンダリングは国境を越えて行われます。

海外送金。

海外法人。

暗号資産。

国際投資。

こうした取引は珍しくありません。

そのためJAFICは海外のFIUとも連携しています。

一国だけで完結する問題ではないため、国際協力が不可欠なのです。

税理士業務が国際化するほど、このような仕組みの重要性は高まります。

なぜ分析が重要なのか

現代社会では膨大な量の取引が行われています。

全てを捜査することは不可能です。

だからこそ分析が重要になります。

どの情報に注目すべきか。

どの取引がリスクを持つのか。

どの資金の流れが不自然なのか。

JAFICはそうした分析を行うことで、限られた捜査資源を有効活用できるようにしています。

税理士がJAFICを知る意味

税理士がJAFICの業務を詳しく知る必要はないかもしれません。

しかし制度の背景を理解することは重要です。

なぜ本人確認が必要なのか。

なぜ記録保存が必要なのか。

なぜ疑わしい取引への対応が求められるのか。

その答えはJAFICの役割を理解すると見えてきます。

全ては社会全体で犯罪収益の流れを把握するための仕組みなのです。

情報の価値は組み合わせで決まる

税理士が把握している情報だけでは意味がないように感じることがあります。

しかし情報の価値は単独ではなく組み合わせによって生まれます。

パズルの一片のようなものです。

一つだけでは全体像は分かりません。

しかし多くの情報が集まることで絵が完成します。

JAFICはその全体像を見ようとしている組織なのです。

結論

JAFICは警察庁に設置された金融情報機関であり、マネー・ローンダリング対策の中核を担っています。その役割は捜査ではなく、情報の収集と分析、そして国内外の関係機関との連携です。

税理士が行う本人確認や記録保存も、社会全体で犯罪収益の流れを把握する仕組みの一部です。JAFICの存在を理解することで、犯収法の目的と税理士の社会的役割をより深く理解することができるのです。

参考

警察庁刑事局組織犯罪対策部組織犯罪対策第一課犯罪収益対策室(JAFIC)
「マネー・ローンダリング対策について」講義資料

警察庁刑事局組織犯罪対策部組織犯罪対策第一課犯罪収益対策室(JAFIC)
「疑わしい取引の届出方法について」補助資料

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