車は買うべきか借りるべきか マイカー所有編

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かつて自動車は「持つことが当たり前」の時代がありました。特に地方では生活必需品であり、社会人になれば車を購入し、家族が増えれば買い替えるという流れが一般的でした。

しかし近年は価値観が大きく変化しています。カーリースやカーシェアリングが普及し、「所有するより利用する」という考え方が広がっています。

一方で、自動車価格や維持費の上昇により、車を持つことの負担も増しています。

人生100年時代を迎えた今、自動車は買うべきなのでしょうか。それとも借りるべきなのでしょうか。今回はマイカー所有と利用の違いについて考えてみたいと思います。

車を所有するメリット

車を購入する最大のメリットは自由度の高さです。

利用時間や走行距離を気にする必要がなく、自分の好きなタイミングで利用できます。

また、

・荷物を積みっぱなしにできる
・好きな装備を付けられる
・長距離移動も自由
・家族での利用がしやすい

といった利点があります。

特に地方では公共交通機関が十分ではない地域も多く、車は生活インフラの一部ともいえます。

毎日の通勤や買い物、通院などに利用する場合は、所有するメリットは非常に大きいでしょう。

車を所有するコスト

一方で、車は購入費用以外にも様々な維持費がかかります。

代表的なものとして、

・自動車税
・重量税
・自賠責保険
・任意保険
・車検費用
・点検整備費
・タイヤ交換費
・駐車場代
・ガソリン代

などがあります。

さらに忘れてはならないのが減価償却という考え方です。

購入した瞬間から車の価値は下がり始めます。

たとえば400万円で購入した車が10年後には50万円程度になることも珍しくありません。

実際には、目に見える支出以上のコストを負担していることになります。

借りるという選択肢

近年増えているのがカーリースです。

毎月一定額を支払うことで車を利用できます。

税金や車検費用が月額料金に含まれているケースも多く、家計管理がしやすいことが特徴です。

また、まとまった購入資金を準備する必要もありません。

特に現役世代では、

「住宅ローンがある」

「教育費がかかる」

「老後資金も準備したい」

という事情から、大きな資金を車に投入したくないという考え方も増えています。

借りることのデメリット

しかし借りることにも制約があります。

多くのカーリース契約では、

・走行距離制限
・中途解約制限
・改造禁止
・返却時の原状回復義務

などが設けられています。

また契約期間中に免許返納や健康上の理由で運転できなくなった場合でも、途中解約には違約金が発生することがあります。

月額料金だけを見ると安く感じますが、契約全体で支払う金額を確認することが重要です。

人生後半戦はどう考えるべきか

人生後半戦では判断基準が少し変わります。

若い頃は通勤や子育てで車の利用頻度が高かったとしても、退職後は利用機会が減少する場合があります。

年間走行距離が大幅に減るのであれば、

・カーシェア
・レンタカー
・タクシー
・公共交通機関

を組み合わせたほうが経済的になることもあります。

例えば年間3,000kmしか運転しない人と、年間15,000km運転する人では最適な選択は大きく異なります。

利用頻度を冷静に見直すことが重要です。

本当に比較すべきもの

多くの人は、

「月々の支払いが安いか」

だけで比較してしまいます。

しかし本来比較すべきなのは総コストです。

購入の場合は、

購入費用+維持費-売却価格

で考える必要があります。

リースの場合は、

月額料金×契約期間+追加精算費用

で考える必要があります。

さらに、

・利用頻度
・自由度
・運転期間
・免許返納の可能性

まで含めて判断することが大切です。

所有から利用への時代

現在は自動車だけでなく、住宅、音楽、映像、家電など様々な分野で「所有から利用へ」という流れが進んでいます。

しかし、利用が常に得とは限りません。

頻繁に使うものは所有したほうが合理的であり、利用頻度が低いものは借りたほうが合理的な場合があります。

大切なのは流行に流されることではなく、自分の生活スタイルに合った選択をすることです。

結論

車を買うべきか借りるべきかに絶対的な正解はありません。

毎日利用し、長期間乗るのであれば購入が有利になることもあります。一方で利用頻度が低く、維持費を抑えたいのであればリースやカーシェアのほうが合理的な場合もあります。

人生100年時代では、車は単なる移動手段ではなく、時間、お金、自由度のバランスを考えるための重要なテーマです。

大切なのは「みんながそうしているから」ではなく、「自分はどのくらい使うのか」という視点で考えることです。

車を所有する時代から、車との付き合い方を選ぶ時代へ。その変化を理解することが、これからの賢いカーライフにつながるのではないでしょうか。

参考

日本経済新聞 2026年6月9日朝刊「車リース、トラブル多発 個人向け、高額解約料の請求例 契約内容の確認徹底を」

国民生活センター「カーリースに関する消費生活相談の概要」

一般社団法人日本自動車リース協会連合会 カーリース関連資料

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