決算・確定申告

会計

売上が伸びても安心できない?——「利益」で読み解く経営の本質

「売上が増えたのだから、順調だろう」。そう考える経営者は少なくありません。しかし、財務諸表を読み解くとき、売上高の増減だけで安心してはいけません。本当に見るべきは、「利益が伴っているかどうか」です。今回は、財務諸表の基本である損益計算書を題...
会計

「定率法から定額法へ」——減価償却方法を変えるときの正しい手続きと注意点

近年、企業の間で減価償却の方法を「定率法」から「定額法」に変更する動きが広がっています。背景には、設備の長期安定稼働やグループ間の会計方針統一など、経営環境の変化があります。この記事では、減価償却資産の基本から、償却方法変更の手続き・留意点...
会計

AIが“財務分析の同僚”になる日― 中小企業経理が変わる、生成AI活用の第一歩 ―

AIによって経理の仕事がなくなる——そんな話を耳にしてから、もう10年がたちました。けれど、実際に経理業務を担う私から見て、現実は違います。AIは“仕事を奪う存在”ではなく、“仕事の進め方を変える存在”になりつつあるのです。1.決算書をAI...
会計

「貸倒引当金」ってなに?――中小企業が知っておきたい“もしもの備え”と計算の基本

🏢 貸倒引当金とは?取引先の倒産や経営悪化で、売掛金などの債権が回収不能になる――。そんなリスクに備えて、あらかじめ見積もっておく損失額を計上するのが「貸倒引当金」です。会計上は「貸倒見積高」を費用として計上し、将来の貸倒損失を平準化します...
FP

ROEで読む中小企業経営― 税理士が“資本効率”で見抜く、企業の強さと課題 ―

はじめに:「黒字なのに、なぜ資金が増えないのか?」顧問先の社長がよく口にする言葉――「うちは黒字なんだけど、なんで資金が増えないんだろう?」その答えを数字で示すキーワードが、ROE(自己資本利益率)です。ROEは「会社が持つ自己資本を、どれ...
FP

ROEで見る中小企業診断(第2回:建設業編)― “資金が回る経営”がROEを動かす ―

建設業のROEは「利益率」より「資金効率」建設業は、他の業種と比べても特殊な資金構造を持っています。完成まで時間がかかり、材料・人件費・外注費などの支出が先行する。それなのに、売上計上は完成基準や進行基準に左右され、実際の入金まで資金ギャッ...
FP

ROEで見る中小企業診断(第1回:製造業編)― “稼ぐ力”を可視化する税理士の新しい経営支援 ―

「ROE経営」は中小企業診断にも使える中小企業の経営分析というと、「売上」「利益」「借入金」「キャッシュフロー」といった数字が並びます。しかし、それらを“点”で見るだけでは、会社の本当の課題は見えてきません。そこで活用できるのが、ROE(自...
FP

中小企業版・自己資本効率の高め方― 税理士が支援できる「ROE経営」の実践術 ―

「自己資本を厚く」から「自己資本を活かす」へ中小企業の経営指導や顧問業務の中で、よく聞くのが「とにかく自己資本を厚くしておきたい」という声です。もちろん、自己資本は会社の“体力”そのもの。金融機関との関係でも、資本の充実は重要です。でも――...
FP

決算書で読み解く「企業の稼ぐ力」― ROEを3つに分解して“変革企業”を見極める ―

ROEを“3つの視点”で分解してみよう前回の記事で、ROE(自己資本利益率)は「自己資本に対して、どれだけの利益を上げたか」を示す指標だと紹介しました。このROEは、1つの数字で企業の総合力を表す指標ですが、その中身を分解すると、「どこで稼...
FP

税理士が読む「変革銘柄」― ROEと自己資本の“使い方”から見える日本企業の変化 ―

日本企業の資本効率改革は「会計の視点」から始まった2023年、東京証券取引所が企業に向けて出したひと言が話題を呼びました。「資本コストや株価を意識した経営をしてください」この要請、実は会計の根本に関わるメッセージでした。企業は日々、利益を積...