修正申告になると何が起きるのか― 加算税・延滞税の仕組みと実務への影響 ―

税理士
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税務調査の結果、「修正申告をお願いします」と言われると、
多くの人は
「不足分の税金を払えば終わり」
と考えてしまいがちです。

しかし実際には、修正申告になると、

  • 本税の追加納付
  • 加算税
  • 延滞税

という 複数の負担 が同時に発生する可能性があります。
本稿では、修正申告になると何が起きるのかを、加算税・延滞税を中心に整理します。

修正申告とは何か

修正申告とは、
すでに提出した申告内容に誤りがあり、税額が不足していた場合に行う申告
です。

税務調査で指摘を受けて行うケースが多いものの、

  • 自主的に誤りに気づいた場合
  • 調査前に行う場合

も、修正申告に該当します。

ここで重要なのは、
「いつ修正申告をするか」
によって、加算税の扱いが大きく変わる点です。

修正申告でまず起きること

修正申告を行うと、次の流れになります。

  1. 不足していた本税を納付する
  2. 加算税が課される(場合による)
  3. 延滞税が発生する

本税以外の負担が、意外に大きくなることがあります。

加算税とは何か

加算税は、
本来納めるべき税額を正しく申告しなかったことに対するペナルティ
です。

性質上、

  • うっかりミス
  • 認識の違い

であっても、原則として課されます。

主な加算税の種類

過少申告加算税

最も一般的なのが、過少申告加算税です。

  • 税額が不足していた
  • 期限内申告はしていた

という場合に課されます。

原則として、
追加で納める税額の10%
(一定額を超える部分は15%)
が加算されます。

無申告加算税

期限内に申告していなかった場合に課されます。

過少申告加算税よりも重く、
15%~30%程度
とされています。

重加算税

最も重いペナルティです。

  • 意図的な隠蔽
  • 仮装

があったと判断された場合に課されます。

税率は、
35%~40%
と非常に重く、事実上の制裁といえます。

「調査前の自主的な修正」が重要な理由

加算税の扱いで決定的な差が出るのが、
税務調査の事前か事後か
です。

税務調査の通知前、または調査着手前に自主的に修正申告を行った場合、

  • 過少申告加算税が課されない
  • または軽減される

ケースがあります。

一方、調査で指摘を受けてからの修正申告では、
原則として加算税は避けられません。

この点が、
「早めに直すことの最大のメリット」
です。

延滞税とは何か

延滞税は、
税金の納付が遅れたことに対する利息
のような性格を持ちます。

ペナルティというより、
「遅れて納めたことによる時間コスト」
と考えると分かりやすいです。

延滞税の特徴

延滞税は、

  • 納期限の翌日から
  • 完納する日まで

日数に応じて自動的に発生します。

加算税と違い、

  • 故意かどうか
  • ミスかどうか

は関係ありません。

修正申告をする時点で、
すでに相当期間が経過していることが多いため、
延滞税は意外と無視できない金額になります。

修正申告で一番重いのは何か

実務上、最も負担感が大きいのは、

  • 本税
  • 加算税
  • 延滞税

の合計額そのものより、
「過去にさかのぼって一気に確定する」ことです。

  • 数年分まとめて
  • 一度に納付

というケースも少なくありません。

特に、外注費否認や給与認定など、
他税目に連鎖する修正では、金額が急激に膨らみます。

修正申告は「負け」ではない

修正申告という言葉に、
ネガティブな印象を持つ人も多いですが、
実務上は必ずしもそうではありません。

  • 争うべきところは争う
  • 誤りがある部分は認める

という整理を行い、
早期に修正申告で収束させる
という判断が、結果的に負担を抑えることも多くあります。

結論

修正申告になると、
単に税金を追加で払うだけではなく、
加算税・延滞税という追加負担が発生します。

その重さを左右する最大のポイントは、

  • いつ修正するか
  • 自主的か、指摘後か

です。

経費処理や申告内容に不安がある場合、
「問題になってから考える」よりも、
「早めに見直す」ことが、最も現実的で確実なリスク管理といえるでしょう。

参考

・国税通則法(加算税・延滞税関係)
・所得税法・法人税法(修正申告関係)
・税のしるべ(税務調査関連記事)


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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