資産形成という言葉を聞くと、多くの人は預貯金や投資を思い浮かべます。
NISAやiDeCoを活用し、老後資金を準備することは確かに重要です。
しかし人生100年時代において、本当に最大の資産は何でしょうか。
それは健康です。
どれだけ金融資産を持っていても、健康を失えば自由に使うことはできません。
反対に、健康であれば収入を得ることも、趣味を楽しむことも、人との交流を続けることもできます。
人生後半を考えるうえで、健康は単なる身体の状態ではなく、人生を支える重要な資産なのです。
お金は健康の代わりにならない
多くの人は若い頃、お金を増やすことに力を注ぎます。
仕事を頑張る。
残業をする。
休日も働く。
資産形成のために努力する。
それ自体は悪いことではありません。
しかし、その過程で健康を犠牲にしてしまうことがあります。
睡眠不足。
運動不足。
過度な飲酒。
ストレスの蓄積。
こうした生活習慣は将来の健康資産を少しずつ減らしていきます。
老後になって十分な資産を持っていても、病気や介護によって自由を失えば、そのお金を活かすことは難しくなります。
お金で健康を買うことは簡単ではないのです。
健康は人生の選択肢を増やす
健康資産の価値は、人生の選択肢を広げることにあります。
健康であれば働くことができます。
旅行にも行けます。
趣味にも挑戦できます。
家族や友人との時間も楽しめます。
一方、健康を失うと選択肢は大きく減少します。
行動範囲が狭くなります。
社会との接点も減ります。
介護が必要になることもあります。
つまり健康とは、人生の自由度そのものなのです。
健康寿命こそ本当の寿命
平均寿命は年々延びています。
しかし人生の質を考えるうえで重要なのは健康寿命です。
健康寿命とは、自立して生活できる期間を指します。
多くの人は長生きを望みます。
しかし本当に望んでいるのは、健康なまま長く生きることではないでしょうか。
寝たきりの期間が長い人生よりも、元気に活動できる期間が長い人生を望む人が大半です。
健康寿命を延ばすことは、人生の満足度を高めることにつながります。
健康資産は複利で増える
金融資産には複利という考え方があります。
健康資産にも似た特徴があります。
毎日の運動。
適度な食事。
十分な睡眠。
定期的な健康診断。
こうした小さな習慣はすぐに効果が見えるわけではありません。
しかし10年、20年と続けることで大きな差になります。
反対に不健康な生活習慣も複利で蓄積されます。
若いうちは差が見えなくても、人生後半になると結果として現れます。
健康資産は毎日の積み立てによって形成される長期資産なのです。
人生100年時代は健康格差の時代
平均寿命が延びたことで、多くの人が長生きするようになりました。
しかし、その中身には大きな差があります。
70代でも元気に働く人がいます。
80代で旅行を楽しむ人もいます。
一方で、60代から健康問題に悩まされる人もいます。
人生100年時代は単なる長寿社会ではありません。
健康資産を持つ人と持たない人の差が広がる時代でもあります。
だからこそ、健康は老後の重要な準備項目になるのです。
健康は人間関係資産も守る
健康は身体だけの問題ではありません。
人間関係にも大きく影響します。
健康であれば外出できます。
友人と会えます。
地域活動にも参加できます。
働き続けることも可能です。
しかし健康を失うと、人との接点が減りやすくなります。
孤独や孤立のリスクも高まります。
健康資産は人間関係資産を維持するための土台でもあるのです。
人生後半に必要な三つの資産
人生100年時代では、三つの資産が重要になります。
第一は金融資産です。
生活を支えるためのお金です。
第二は健康資産です。
人生の自由度を支える土台です。
第三は人間関係資産です。
孤立を防ぎ、生きがいを支える資産です。
この三つは互いに関係しています。
その中心にあるのが健康資産です。
健康がなければ、お金も人間関係も十分に活かすことができません。
結論
健康は病気でない状態を意味するだけではありません。
人生を自由に選択し、楽しみ、人と関わり続けるための基盤です。
金融資産は人生を豊かにするための手段ですが、健康資産は人生そのものを支える土台です。
人生100年時代に求められる資産形成は、お金を増やすことだけではありません。
健康を維持し、人とのつながりを育てることも重要な資産形成です。
健康は人生最大の資産です。
その価値は、失って初めて気付くものではなく、今から育てていくべき未来への投資なのかもしれません。
参考
・厚生労働省「健康日本21」
・厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」
・内閣府「令和版高齢社会白書」
・世界保健機関(WHO)健康の定義に関する資料