<本記事は2025年2月5日に記載したものです。>
前回に引き続き、CFP®️のスタディグループで講師をさせていただく「ファイナンシャル・プランの見直し~人生100年時代を迎えて~」についてお話をさせていただきます。
今後、私たちは「人生100年時代」に対して、どうしていけば良いのか…それを考えていくうえで、日本FP協会のHPに「人生100年時代のライフプランニングの考え方」という資料がありましたので、見てみましょう。
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/senior/retire/files/rm_thinklifeplan.pdf
この資料の冒頭にありますように、「これまでは現在の生活を基にして10~20年くらい先までのライフプランを作成する方法が主流でしたが、人生100年時代にはそれでは不十分。100歳までの生活を思い描いて長期的なプランを立てることが重要です。」
であれば、60歳で定年退職して、残り40年を老後として過ごす…という考えは難しいですね…。
老後の3大不安は「お金」「健康」「孤独」と言うようですが、これら全ての面においても60歳以降も働いた方が良いですね。
既に高年齢者雇用安定法の改正により「65歳までの雇用機会の確保」が義務化されておりますし、「70歳までの就業機会の確保」も努力義務として掲げられております。
また、「70歳までの就業機会の確保」の記載内容を見ると「4.70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入」とあり、これは要約すると、今までの仕事を会社から独立して業務委託を受ける、つまり、国がシニア社員に向けて「辞めて独立する」という選択を勧めるという意思表示をしたと受け取れます。
そういう意味で、仮に70歳までの就業機会が確保されたとしても、まだ100歳までは30年もある…であれば、「辞めて独立する」「起業する」という選択肢もある訳です。
「起業」っていうと、多額の投資をして一発当ててやる!みたいなことをイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、老後における「起業」は費用をあまりかけずに、そして欲張らずに月々少額でもプラスになっていけば良い、何もしないよりはマシ、というくらいの気持ちでやるのであれば、リスクも最小限に抑えられるかと思います。
そうであれば、そのような起業に対して、定年退職するまでにどれぐらい準備できるか勝負です。定年退職までの期間、出来るだけ早く準備に当たるべきだと思います。
(もし、副業や社内起業を認められている会社であれば、そういった事がそのまま準備になりますので、検討すべきだと思います。)
そして、もし定年後も働き続け、生活に支障が無ければ、公的年金の繰下受給で年金を増やすことも検討しても良いかと思います。
(そもそも公的年金の受給も当てにならないところもあるので…。)
ちなみに、高齢になっても働き続けるというお話は当然ながら男性、女性にかかわらず、いや、むしろ女性の方が平均寿命が長いので女性にとって重要な話だと思います。
それは、金銭面だけでなく、精神面においても重要なことだと思います。
ですので、女性で仕事を出産や育児で休まなければならなくなった時は、夫は復業ために全力でサポートしてあげるべきだし、もし、復業が難しいようであれば、その時期を学び直しの時期と捉え、将来に備える、もしくは、子育て中あっても、スモール起業を始める、子育てが一段落した時をイメージして起業準備に当たるとか…大事だと思います。
ところで、今のようにインフレが続くようであれば、預貯金も目減りしていくばかり…。運用もしていかなければ…。
そこで、皆さんお得意の新NISA、そしてiDeCo登場!
次回は、資産運用と残りの論点について、一緒に考えていきたいと思います。
出来れば、次回以降もお付き合い願います。