税制

税理士

国税庁は法律を作っているのか、それとも解釈しているだけなのか 税務行政編

税金の話をしていると、「国税庁がルールを変えたらしい」「国税庁が新しい課税を始めた」という表現を耳にすることがあります。最近では信託型ストックオプションの課税問題や暗号資産課税などを巡り、「国税庁が法律を変えたのではないか」という議論も見ら...
税理士

通達課税に法的安定性はあるのか(租税法律主義編)

相続税評価をめぐる最高裁令和4年4月19日判決以降、「評価通達どおりに申告しても否認される可能性がある」という不安が急速に広がりました。その背景にあるのは、単なる不動産評価の問題ではありません。本質的には、「通達とは何か」「税務行政はどこま...
税理士

制度を知らない人は損をする社会で良いのか(情報格差編)

現代社会では、「知っているだけで得をする制度」が増えています。例えば、・NISA・iDeCo・ふるさと納税・医療費控除・住宅ローン控除・教育資金贈与・法人化・補助金・助成金などです。これらは、制度を知っている人には大きなメリットがあります。...
税理士

「税を払う意味」は今後どう変わるのか(租税哲学編)

税金はなぜ存在するのでしょうか。多くの人にとって税金は、取られるもの義務負担として感じられやすい存在です。しかし本来、税とは単なる徴収制度ではありません。税は、「社会をどう維持するか」という思想そのものでもあります。そしてAI時代とグローバ...
税理士

税務行政は“サービス業”へ変わるのか(行政改革編)

税務署というと、多くの人は、厳しい調査難解な税法指摘や追徴「怖い役所」というイメージを持つかもしれません。実際、税務行政は長い間、「徴税」を中心に設計されてきました。しかし現在、e-TaxAI行政マイナポータルキャッシュレス納付インボイス制...
税理士

税法の全体像をつかむシリーズ⑦ 税法はどのように成り立っているのか―法律・通達・実務の関係構造

ここまでの回で、税の本質や機能、制度の全体構造を整理してきました。これらを実務に落とし込む際に避けて通れないのが、「税法はどのように構成されているのか」という問題です。税務の現場では、法律だけでなく、政令、省令、通達などさまざまなルールが関...
税理士

税法の全体像をつかむシリーズ⑥ 税制はどう組み立てられているのか―タックスミックスという設計思想

ここまでの回で、税の本質、根拠、負担配分、歴史、機能を整理してきました。これらを踏まえると、次に見えてくるのは「税制全体はどのように構成されているのか」という問題です。税制は個別の税目の集合ではなく、全体としてバランスを取ることで機能する仕...
税理士

税法の全体像をつかむシリーズ⑤ 税金は何のためにあるのか―財源を超えた4つの機能

税金は「国の財源」であると説明されることが一般的ですが、それだけでは税の役割を十分に捉えたとはいえません。実際には、税は財源調達にとどまらず、経済や社会に対してさまざまな機能を果たしています。本稿では、税の目的を4つの機能に整理し、それぞれ...
税理士

税法の全体像をつかむシリーズ④ 税制はなぜ変わるのか―歴史から読み解く制度の必然

現在の税制は、最初から完成された形で存在していたわけではありません。社会や経済の変化に応じて見直され、その積み重ねの上に現在の制度が成り立っています。税制の仕組みを深く理解するためには、制度そのものだけでなく、その背景にある歴史的な経緯を押...
税理士

税法の全体像をつかむシリーズ③ 税負担はどう決めるのか―応益と応能の対立と実務判断の軸

税は対価ではない負担であり、その根拠も単一ではないということを前回までで確認しました。では次に問題となるのは、「誰がどれだけ負担するのか」という点です。税制の設計において、この負担配分の考え方は最も重要な論点の一つです。本稿では、税負担を決...