税制改正

税理士

「特定親族特別控除」で年末調整が変わる!大学生の子どもを持つ親が知っておきたいポイント

2025年の年末調整――例年以上に“慎重さ”が求められそうです。なぜなら、新設された「特定親族特別控除」がスタートするからです。この制度は、大学生年代(19歳以上23歳未満)の子どもを持つ家庭にとって大きな節税チャンスになる一方、子どもの収...
税理士

第3回 これからの相続税のあり方――法定相続分課税方式の限界と見直し論

相続税は「誰のための税制なのか」。この問いは、税の公平性や富の再分配という根本に関わります。現行の日本の相続税は「法定相続分課税方式」という独特な仕組みをとっています。一見すると合理的に見えますが、実は“納税者自身が自分の税額を正確に計算で...
税理士

第2回 7年加算と相続時精算課税の新基礎控除110万円――実務でどう変わる?注意点とシミュレーション

2024年(令和6年)から相続税の仕組みが大きく変わりました。これまで「相続開始前3年以内」の贈与だけを相続財産に加算していた制度が、「7年加算」に改正されたのです。さらに「相続時精算課税制度」にも基礎控除110万円が新設されました。この2...
税理士

「資産移転の時期の選択に中立的な税制」とは?――7年加算・相続時精算課税の改正をやさしく解説

2024年(令和6年)から、相続税と贈与税の関係が大きく変わりました。相続開始前3年以内の贈与を相続財産に加算していた従来の制度が、「7年加算」へと拡大されたのです。この改正の背景には、長年の課題とされてきた「資産移転の時期の選択に中立的な...
税理士

【2025年度税制改正】子育て世帯の住宅ローン控除が拡充― 高騰する住宅価格への「支援の手」をどう活かすか ―

住宅価格の上昇が止まりません。とくに都市部では、新築マンションが1億円を超えるケースも珍しくなく、「これでは子育て世帯が家を持てない」との声が広がっています。こうした現状を踏まえ、2025年度の税制改正では「住宅ローン控除の子育て世帯等に対...
政策

給付付き税額控除 ―― 実装ロードマップと海外事例からの学び(追補編:制度設計・情報連携・不正防止・簡素化)

参院選・総裁選を経て、日本でも「給付付き税額控除」の本格検討が動き出しました。今回は、米国・英国・カナダの運用実績から得られる示唆とともに、日本で実装する際の5つの論点を整理し、現実的な進め方(ロードマップ)を提案します。1. そもそも「給...
政策

給付付き税額控除という新しいセーフティーネット――英国モデルをヒントに、日本がめざす「支え合い型社会」へ

7月の参議院選挙で与党が過半数を割り込みました。敗因のひとつとされたのが「国民全員への現金給付案」。物価高の中で家計を支援する目的があったとはいえ、「選挙目当てのバラマキ」と受け止められた印象はぬぐえません。日本ではこれまでも、現金給付の対...
政策

個人・企業・国家の“ウェルビーイング会計”― 「もうけ」から「いきがい」へ。幸福を決算する社会が始まる

■“利益至上”の時代が終わる20世紀の経済は「成長」「利益」「効率」を最優先にしてきました。しかし、21世紀の社会が直面しているのは、環境問題・人口減少・格差・孤立といった「量では測れない課題」です。GDPが増えても、幸福は増えない。企業の...
政策

社会投資としての税金の使い方― 「支出」から「未来への投資」へ。税の再定義が始まっている

■税は「使えば減る」ではなく、「活かせば増える」税金と聞くと、私たちは「取られる」「使われる」という受け身の印象を持ちがちです。しかし、2040年の社会ではこの考え方が変わります。税金は“費用”ではなく、“未来を生む投資”。つまり、「減るお...
税理士

幸福度と税負担のバランス― 「税金を納めて幸せになれる社会」はつくれるか

■「幸福な国」ほど、税負担は高い?国連の「世界幸福度ランキング」では、毎年上位に並ぶのが北欧諸国です。フィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー――。いずれも所得税率は高く、消費税も25%前後。それでも国民の満足度は極めて高い。この...