地方税

税理士

総括編:地方は稼ぐべきか・分配されるべきか(シリーズ最終整理)

地方税収の増加を起点に、観光、産業誘致、人口、税制と多角的に見てきました。本シリーズの最終回では、すべての議論を一つの問いに収れんさせます。地方は自ら稼ぐべきなのか。それとも再配分によって支えられるべきなのか。この問いに対して単純な結論を出...
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税制編:法人二税の再配分はどこまで進むのか(制度の行方)

地方税収が伸びる中で、必ず議論になるのが「税収の偏在」です。とりわけ問題の中心にあるのが、法人住民税・法人事業税といういわゆる法人二税です。企業の本社や大規模拠点が集中する地域に税収が集まりやすい構造は、地方間の財政格差を拡大させる要因とな...
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実務編:自治体はどの税収モデルを選ぶべきか(戦略設計)

地方税収が伸びている今、自治体にとって重要なのは、目先の増収に安心することではありません。本当に問われるのは、自分たちの地域がどのような構造で税収を生み出しているのか、そしてその構造が将来も続くのかという点です。税収は、単に多ければよいとい...
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比較編:奈良型 vs 熊本型 vs 東京型(どのモデルが持続可能か)

地方税収が増えているといっても、その増え方は地域によって大きく異なります。奈良県のようにインバウンドと宿泊施設整備で消費を取り込む地域もあれば、熊本県のように半導体産業の誘致で地域経済を押し上げる地域もあります。一方、東京都のように人口・企...
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都道府県税収の増加は「一時的現象か構造変化か」―インバウンド・半導体・人口集中の三層構造で読む地方財政

地方税収が全国的に伸びています。2026年度当初予算では、約6割の都道府県が過去最高の税収を見込むという状況となりました。一見すると地方経済の回復を示す明るい兆候ですが、その内訳を丁寧に見ると、単なる景気回復では説明できない構造変化とリスク...
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宿泊税はなぜ「カオス化」しているのか―定率制拡大と課税自主権のねじれ

観光地を訪れたとき、宿泊料金とは別に課される「宿泊税」。ここ数年で導入する自治体が急増し、その仕組みも大きく変わり始めています。特に注目されるのは、これまで主流だった定額制に加えて、宿泊料金に応じて課税する定率制が広がりつつある点です。一方...
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地方税の不服審査と処分取消の意味をどう捉えるか

地方税に関する課税処分に対して納税者が異議を申し立てる「不服審査」は、制度としては広く認識されているものの、その実態や意味合いについては必ずしも十分に理解されているとはいえません。とりわけ、実際に処分が取り消される事例は多くなく、その一つひ...
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日本の地域政策はどこへ向かうのか―分配から再設計へ(シリーズ総括)

地方税収の偏在是正、地方交付税、自治体間競争、国と地方の関係、そして人口減少下での地域のあり方。これまでの一連の議論を通じて見えてくるのは、日本の地域政策が大きな転換点にあるという現実です。従来の政策は、「地域をどう維持するか」「格差をどう...
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地方創生はなぜ機能しないのか―政策の構造分析

人口減少が進む中、日本では地方創生が重要政策として位置づけられてきました。補助金の拡充、企業誘致、移住促進、観光振興など、多様な施策が展開されています。しかし、こうした取り組みにもかかわらず、人口の東京一極集中は続き、多くの地域では人口減少...
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人口減少下で「地域」はどこまで維持すべきか―前提の再定義

人口減少が進む日本では、地域政策の前提そのものが問われています。これまでの議論では、地方創生、自治体財政、地方交付税、国と地方の関係などが繰り返し論じられてきました。しかし、その多くは「今ある地域をどう維持するか」という発想を出発点にしてい...