税金

FP

国の「負動産」処分促進から考える―所有の責任と制度設計の転換

2023年4月に始まった相続土地国庫帰属制度により、相続人が引き継ぐ意思のない土地を国が引き取る仕組みが動き出しました。しかし制度開始から間もなく、想定以上に国の管理負担が増大しています。2026年2月、財務省は、国が引き取ったいわゆる「負...
FP

「年収の壁」は本当に壁なのか ― 週20時間時代の社会保険をどう設計するか

物価上昇や人手不足を背景に、パートや短時間労働の働き方が見直されています。そのなかで改めて注目されているのが「年収の壁」です。特に社会保険の加入基準は、今後さらに拡大される方向にあります。従来の「106万円の壁」という理解だけでは、もはや実...
政策

予算成立と消費税減税をどう読むか――官邸主導時代の税制設計

2026年度予算案の年度内成立が焦点となっています。衆院での3月13日通過が第一関門とされ、審議時間の短縮案も取り沙汰されています。一方で、食料品の消費税ゼロをめぐる議論も本格化しました。首相は秋の臨時国会での法案提出に意欲を示し、党税調は...
税理士

承継後に暗号資産を売却する前提での税務リスク――“猶予”と“実現益”の交錯

事業承継税制を活用し、株式を後継者へ移転した後、会社が保有する暗号資産を売却する――。この設計は一見合理的に見えます。承継時の評価は株式単位で行われ、暗号資産の含み益は法人内部に残るからです。しかし、「承継後売却」は税務上、いくつかの重要な...
税理士

暗号資産比率が高い会社は事業承継税制の対象になり得るのか

事業承継税制は、自社株式の承継に伴う相続税・贈与税の納税を猶予・免除する制度です。では、会社の資産の多くを暗号資産が占めている場合でも、この制度の対象となり得るのでしょうか。結論から言えば、「形式的には可能だが、実務上は慎重な検討が必要」で...
税理士

暗号資産を事業承継スキームに組み込めるか――資産承継設計の新論点

暗号資産はこれまで、個人の投機的資産として語られることが多くありました。しかし価格規模の拡大や法人保有の増加により、もはや「承継対象外」とは言い切れない存在になっています。では、暗号資産を事業承継スキームに組み込むことは可能なのでしょうか。...
税理士

暗号資産は法人化すべきか――個人分離課税との比較分析

暗号資産の税制を巡る議論では、「分離課税化されれば個人で持つのが有利になる」という見方が語られます。一方で、現行制度下では法人化による税率コントロールや損益通算の柔軟性を活用する動きも見られます。本稿では、暗号資産を①個人で分離課税(仮に2...
FP

暗号資産を分離課税化した場合の税収インパクト試算――「税率の下げ」では終わらない論点整理

暗号資産の課税を、現行の総合課税(雑所得)から、株式等に近い申告分離課税(約20%)へ移す議論は、実務的には「税率が下がるかどうか」だけで結論が出ません。税収インパクトは、税率差に加えて、申告ベース(課税ベース)がどれだけ動くかで決まるから...
税理士

住宅税制を時間軸で読む ― 取得・保有・譲渡を貫く設計思考(シリーズ総括)

本シリーズでは、住宅ローン控除の実務論点から出発し、借換えとの交錯、3,000万円特別控除との関係、分断設計の構造、資産格差や世代間格差、そして再設計の仮説まで検討してきました。個々の制度を解説するだけでは見えてこないものがあります。それは...
税理士

住宅税制は再設計できるのか(仮説編) ― 分断構造を超えるための視点

これまで本シリーズでは、住宅税制の分断設計、持ち家優遇の構造、資産格差や世代間格差との関係を検証してきました。住宅税制は取得・保有・譲渡という局面ごとに分かれ、それぞれ独立して設計されています。その結果、家計の人生設計とは必ずしも整合しない...