税理士

政策

【第4回】政治・政策の行方―― ガソリン減税は「選挙の争点」になるのか?

◆ 高市政権の経済戦略、その中核に「ガソリン減税」高市早苗首相が掲げる経済対策の柱のひとつが、ガソリン税の旧暫定税率廃止です。長年続いた「暫定」という名の恒久税をついに終わらせるという決断は、単なる家計支援ではなく、構造改革の象徴でもありま...
政策

【第3回】税制改革と財源論――「租特」「金融所得課税」「車体課税」の三本柱を読み解く

◆ 減税の裏にある“1.5兆円の穴”ガソリン・軽油の旧暫定税率を廃止すると、国と地方で年間約1.5兆円の税収減が生じると試算されています。これは法人税収の約5%に相当し、財政構造にとって決して小さくない数字です。その穴をどう埋めるのか。自民...
FP

【第2回】家計への影響と節約効果――「1リットル25円安」が意味するもの

◆ ガソリン価格下落は“物価シグナル”でもあるガソリン価格の下落は、単なる生活費の軽減にとどまりません。「インフレ圧力の緩和」=政策転換のシグナルでもあります。2024年から2025年にかけて続いた物価高の背景には、原油高円安(1ドル=15...
政策

ガソリン税「旧暫定税率」ついに廃止へ?――減税と財源、そして家計への影響を考える

◆ ガソリン税が安くなる日は近い?自民党が、長年続いてきた「ガソリン税の旧暫定税率」廃止に向けた論点整理案をまとめました。実現すれば、1リットルあたり約25円の税負担が軽くなり、レギュラーガソリン価格が年内にも実質的に下がる見通しです。この...
FP

銀行の仮想通貨参入 ― 税・法務・リスク管理からみる新時代の金融秩序

1. 「解禁」のインパクト ― 金融秩序の転換点金融庁は、銀行グループ傘下の会社が仮想通貨取引を手掛けることを認める方向で規制緩和を検討しています。同時に、銀行本体による仮想通貨の保有も容認する方向が議論されており、伝統的金融とデジタル資産...
FP

食品減税よりも「給付付き税額控除」を――中低所得者支援の本筋とは

1. 新政権に求められる「本当の家計支援」新政権の経済政策が注目を集めています。東京財団政策研究所の森信茂樹氏は、「中低所得者の負担を直接的に軽くする仕組み」として、給付付き税額控除の実現に期待を寄せています。この制度は、所得税の控除額を超...
会計

中堅企業がIFRSを導入する際の課題とコスト―「国際会計基準300社時代」にどう向き合うか ―

2025年9月末時点で、国際会計基準(IFRS)を任意適用する日本企業は約300社に達しました。トヨタ、ソニー、ソフトバンクなど大企業の採用が進む一方で、最近は中堅企業でも「IFRS導入を検討する動き」が出始めています。「海外投資家への説明...
会計

IFRSと日本基準の違いを図解で整理― 会計の“世界共通語化”が進む今、知っておきたい基本ポイント ―

2025年、日本企業の約300社がIFRS(国際会計基準)を採用し、時価総額では市場の半分を超える時代に入りました。一方で、依然として多くの企業が日本基準(J-GAAP)を使っています。ではこの2つの会計基準、何がどう違うのでしょうか?🔹 ...
会計

IFRS300社時代へ ― 日本企業が国際会計基準に「染まる」理由

2025年9月末時点で、国際会計基準(IFRS)を任意適用している、あるいは適用を決めている日本企業がついに300社に達しました。時価総額ベースでは日本の株式市場の約半分。さらに「適用を検討中」の企業を加えれば、市場の過半がIFRSベースと...
政策

租税特別措置(租特)とは何か?― 企業優遇の仕組みと見直しの焦点 ―

1. 「租税特別措置」とはどんな制度?租税特別措置(略して「租特(そとく)」)とは、特定の政策目的を達成するために、通常の税法とは別に設けられた“特例的な減税制度”のことです。たとえば、研究開発税制 … 新技術や製品開発を行った企業の法人税...