税理士

政策

第4回 社会保障と税の一体改革とは何か ― 現状の社会保障費の増加を軸に

「給付付き税額控除」をきっかけに、再び注目されている「社会保障と税の一体改革」。この言葉は少し硬い印象がありますが、要するに「社会保障(年金・医療・介護など)に必要なお金を、どのように税で支え合うか」という議論です。そしていま、この改革が避...
政策

第3回 消費税減税との関係 ― 「ゼロ税率」との二重構造

「給付付き税額控除」の議論は、それ単独では語れません。背景には常に「消費税減税」の問題があります。食料品や生活必需品の税率をどうするか、消費税そのものを下げるべきかという議論は、家計に直結するだけに国民の関心も高いテーマです。今回は、「消費...
政策

第2回 与野党の思惑と協議の舞台裏

「給付付き税額控除」をめぐる議論は、単なる制度設計の話ではなく、与野党の政治的な駆け引きの舞台にもなっています。自民・公明という与党、立憲民主党や日本維新の会といった野党、それぞれの思惑が絡み合いながら、社会保障と税の一体改革の議論が動き出...
政策

第1回 「給付付き税額控除」とは何か?仕組みと導入の狙い

最近ニュースや新聞で「給付付き税額控除」という言葉を耳にする方が増えてきました。難しそうに聞こえますが、暮らしに直結する制度であり、今後の社会保障と税の議論の出発点になるかもしれません。本記事では、給付付き税額控除の仕組みをなるべくわかりや...
政策

日本の免税制度ってどうなるの? ― 転売と廃止論のニュースをやさしく解説

銀座のデパートや空港で「免税カウンター」に外国人観光客が並んでいる光景、見たことがある方も多いと思います。免税とは、海外から来た旅行者が買い物をしたときに「消費税を払わなくていい仕組み」のことです。パスポートを見せれば、その場で税金分が安く...
FP

自民党総裁選と「物価高対策」―各党の看板政策と財源の現実

物価高が続く中、自民党総裁選では「暮らしを守る」政策が次々と掲げられています。野党の主張を取り込む候補も目立ち、ガソリン税や所得税控除、消費税減税、給付金、教育費無償化といったメニューが並びます。しかし、こうした政策を全て実行しようとすれば...
税理士

補足編:消費税のリアル 〜避けられない滞納と制度の行方〜

東京商工リサーチの担当者は、「消費税の滞納は仕組み上、避けられない」と指摘しています。これは極めて重い言葉です。消費税は「消費者が支払い、事業者が預かり、後で納付する」構造です。この流れそのものが、滞納リスクを内包しています。赤字でも課税さ...
FP

給付付き税額控除と物価高の行方

日本経済新聞社と日本経済研究センターが行う「エコノミクスパネル」調査は、第一線の経済学者が今後の政策や経済をどう見ているかを知る貴重な手がかりです。今回のシリーズでは、以下の3つの視点から読み解いてきました。給付付き税額控除(再分配と就労促...
政策

給付付き税額控除とは?導入を巡る議論と課題

物価高や格差拡大が続く中、どのようにして所得再分配を実現し、必要な人に支援を届けるか。これは社会保障や税制をめぐる最大の課題の一つです。最近、日本経済新聞社と日本経済研究センターが実施した「エコノミクスパネル」調査では、経済学者の74%が ...
政策

第6回(最終回):消費税滞納問題が投げかける課題とこれから

このシリーズでは、消費税滞納の実態を企業の破産事例から自治体の未納までたどってきました。消費税は「最も身近な税」でありながら、その仕組みや運用に大きな歪みがあり、国民や事業者に不信感を抱かせています。最終回となる今回は、この滞納問題が私たち...