kikumoto_admin

会計

減損会計 ― 持っている資産が思ったほど価値を生まないとき

これまで「為替差損益」「金利」「投資有価証券評価」と、会計に出てくるキーワードを見てきました。シリーズの最後は「減損(げんそん)会計」です。言葉だけ聞くと難しそうですが、簡単にいえば「企業が持っている資産の価値を見直して、下がった分を損失と...
会計

投資有価証券の評価 ― 株価の上げ下げが決算にどう表れる?

企業は本業の事業だけでなく、株式や債券などの「投資有価証券」を持っていることがあります。特に日本企業は昔から「持ち合い株」と呼ばれる形で、取引先の株を保有する慣習がありました。では、こうした投資有価証券は決算書にどう反映されるのでしょうか?...
会計

金利と企業の損益 ― お金を借りる・貸すで生まれる数字の意味

前回は「為替差損益」について取り上げました。今回は、企業の財務に大きな影響を与えるもう一つの要素「金利」です。普段の生活でも住宅ローンやカードローンなどで「金利」という言葉はなじみ深いですよね。企業会計における金利の動きも、基本は同じ仕組み...
会計

「為替差損益」ってなに?円安・円高で企業の利益はどう変わる?

企業の決算書には、日常生活ではあまり耳慣れない言葉が並びます。その一つが「為替差損益(かわせさそんえき)」。難しそうに見えますが、実は私たちが海外旅行で両替をするときの「得した・損した」と同じ仕組みです。今回は、企業の決算にどんなふうに表れ...
政策

スタートアップ育成「脱・日本流」⑤

――私たちへの影響と展望1. 契約ルールの改定は「遠い世界の話」ではない「投資契約のガイドラインが変わった」と聞くと、スタートアップや投資家、専門家だけの話のように思うかもしれません。しかし実際には、これは私たちの生活や働き方にも少なからず...
政策

スタートアップ育成「脱・日本流」④

――新ルールがもたらすインパクト1. 新ルールは単なる「契約見直し」ではない経産省が打ち出した投資契約ガイドラインの改定は、表面的には「契約書の書き方を変える」話に見えるかもしれません。しかし、その本質は 日本のスタートアップ育成の仕組みを...
政策

スタートアップ育成「脱・日本流」③

――世界と日本の比較1. 世界標準は「IPO一択」ではないスタートアップの投資環境を比べると、日本と海外では大きな違いがあります。日本では長らく「株式上場(IPO)」が投資家にとっての回収手段の中心でした。2019年から23年の平均では、V...
政策

スタートアップ育成「脱・日本流」②

――新ルールのポイント解説1. 日本のルールが「世界標準」とズレていた理由スタートアップと投資家(ベンチャーキャピタル=VC)が資金契約を結ぶとき、日本では長年「株式上場(IPO)を目指すこと」を努力義務として契約に盛り込む慣行がありました...
政策

スタートアップ育成「脱・日本流」へ

――海外投資を呼び込むための新ルールが動き出す「ユニコーン企業」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。企業価値が10億ドル(約1500億円)を超える未上場企業のことです。アメリカには600社以上ありますが、日本では数社しかありません。なぜ...
FP

未成年NISA導入の課題と展望──制度運用リスクと制度安定性

未成年NISAの導入は、資産形成の早期スタートや贈与・相続対策の新しい選択肢として大きな期待を集めています。しかし、実際に制度を運用していくにあたっては課題も多く存在します。ここでは、制度設計や利用上の注意点を整理し、今後の展望を考えてみま...