AI上司に諭されたい時代が来た 働き方と人材育成はどう変わるのか

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人工知能の進化は、業務の効率化や自動化にとどまらず、人の育成やマネジメントの領域にまで及び始めています。近年、企業の現場で注目を集めているのが、いわゆる「AI上司」「AIコーチ」と呼ばれる存在です。
管理職や経営者の思考を学習したAIが、部下の相談に乗り、企画を評価し、ときには厳しく諭す。こうした仕組みは、単なる実験段階を超え、すでに実務に組み込まれつつあります。

AIが「上司の分身」になる理由

企業の管理職は、業績管理、人材育成、意思決定、部下との面談など多くの役割を同時に担っています。しかし、時間や体力には限界があります。
そこで登場したのが、実在の管理職や経営者の思考パターンや価値観を学習させたAIです。AIは時間や場所を選ばず、部下の企画や悩みに応答できます。忙しい上司の代わりに、一次的な壁打ち相手となり、提案内容を磨き上げる役割を果たします。
部下にとっては、遠慮や立場を気にせず相談できる点が大きな利点です。評価を気にして本音を隠す必要がなく、率直な質問や未完成なアイデアを投げかけることができます。

若手育成と営業訓練への活用

AI上司は、とりわけ若手社員の育成分野で効果を発揮しています。
営業の現場では、顧客対応を疑似体験させ、説明の分かりやすさやヒアリング力などを細かく評価する仕組みが導入されています。AIは客観的な基準で課題を抽出し、改善点を示します。その結果を踏まえて、実際の上司が助言することで、指導の効率が高まります。
従来は属人的になりがちだったOJTが、一定の共通基準で整理される点も特徴です。

「鬼コーチ」AIが支持される背景

興味深いのは、あえて辛辣な言葉で指導する「鬼コーチ」型AIが人気を集めている点です。
ビジネスの現場では、甘いフィードバックだけでは成長につながらない場面も少なくありません。しかし人間同士では、ハラスメントへの配慮から、厳しい表現を避けがちです。
感情を持たないAIであれば、忖度なく問題点を指摘できます。利用者も「AIだからこそ受け止められる」と感じ、教訓として素直に吸収できる場合があります。ここに、AIならではの教育効果が見いだされています。

管理職の役割は消えるのか

AI上司の普及は、「管理職は不要になるのではないか」という不安も生みます。実際、管理業務の一部はAIに代替されていくでしょう。
しかし、人が働く以上、完全に人間同士の関係が消えることはありません。AIが担うのは、評価や分析、一次的な助言といった領域です。
一方で、仕事への意味づけやキャリアへの動機づけ、価値観の共有といった部分は、人間の管理職の重要性がむしろ高まります。AIの普及は、管理職の役割を「管理」から「支援・対話」へと再定義する流れとも言えます。

結論

AI上司やAIコーチは、人を置き換える存在ではなく、人の成長を支える補助線として広がりつつあります。
気軽に相談でき、時には厳しく諭してくれるAIは、働く人の学習環境を大きく変えます。今後は、AIと人間が役割を分担しながら、より良い育成と働き方を模索する時代に入っていくと考えられます。

参考

・日本経済新聞「AI上司に諭されたい」
・日本経済新聞「『鬼コーチ』AIが人気」


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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