令和7年分確定申告はデジタル化が一段進む スマホ申告・マイナポータル連携・ボイスボットの活用ポイント

税理士
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令和7年分の所得税等確定申告では、申告手続のデジタル化がさらに進みます。
国税庁は、e-Taxの利用促進に加え、スマートフォンを活用した申告やマイナポータル連携の対象拡大、さらには電話相談におけるボイスボットの試行導入など、新たな取り組みを進めています。

一方で、基礎控除や給与所得控除の見直しなど、制度面での変更点もあり、従来と同じ感覚で申告を行うと見落としが生じる可能性もあります。
本稿では、令和7年分確定申告において押さえておきたいデジタル施策のポイントと、実務上注意すべき点を整理します。

スマホ申告とマイナポータル連携の拡充

令和7年分確定申告では、スマートフォンを使った申告環境が大きく進化します。
従来もスマホ申告は可能でしたが、マイナンバーカードをカードリーダーとして読み取る操作が必要でした。

今回の改正により、スマホに搭載されたマイナンバーカード機能を利用することで、カードを物理的に読み取らずに申告書の作成とe-Tax送信が可能となります。
これまではAndroid端末が先行していましたが、令和7年分からはiPhoneでも対応可能となり、利用者の幅が広がります。

ただし注意点として、令和7年度はマイナンバーカードおよび電子証明書の更新時期を迎える人が多いとされています。
有効期限が切れている場合、e-Taxを利用した申告やマイナポータル連携ができません。申告期直前になって慌てることのないよう、事前の確認が重要です。

マイナポータル連携の対象情報がさらに拡大

マイナポータル連携は、確定申告書等作成コーナーにおいて各種控除証明書等を自動取得できる仕組みです。
令和7年分からは、従来の医療費やふるさと納税に加え、次の情報が新たに対象となります。

生命保険契約等の一時金・年金
損害保険契約等の満期返戻金・年金
ふるさと納税以外の一部寄附金(国連UNHCR協会、国境なき医師団日本、日本ユニセフ協会)

これにより、保険金の受取や特定団体への寄附を行った場合でも、証明書の入力や転記作業の負担が軽減されます。
特に、複数の収入区分や控除が絡むケースでは、入力ミスや記載漏れの防止という点で大きな効果があります。

電話相談の新しい形、ボイスボットの試行導入

令和7年分確定申告では、申告相談のあり方にも変化が見られます。
国税庁は、確定申告電話相談センターの稼働時間外に対応する仕組みとして、ボイスボットを試行的に導入します。

導入期間は1月5日から3月16日までで、平日夜間や土日祝日も電話による相談が可能となります。
通常の平日8時30分から17時まではオペレーターが対応し、それ以外の時間帯はボイスボットが相談内容に応じた音声回答を行います。

さらに、相談内容に関連する国税庁ホームページのFAQ等については、携帯電話番号宛にSMSで案内される仕組みも用意されています。
これにより、時間帯を問わず基本的な疑問点を自己解決しやすくなります。

チャットボットの対応範囲拡大と贈与税

国税庁のチャットボット「税務職員ふたば」も機能拡充が行われています。
従来は所得税や消費税が中心でしたが、令和7年分からは新たに贈与税に関する相談にも対応可能となりました。

贈与税は、申告が必要かどうかの判断や非課税制度の適用可否など、初期段階で迷いやすい税目です。
チャットボットを活用することで、基本的な制度確認をスムーズに行える点は実務上も評価できます。

控除見直しと高所得者への新たな措置に注意

令和7年分確定申告では、基礎控除および給与所得控除の見直しが行われています。
控除額の変更は、年末調整や確定申告の結果に直接影響するため、前年分との単純比較は避ける必要があります。

確定申告書等作成コーナーを利用すれば、これらの控除額は自動計算されるため、手計算による誤りを防ぐことができます。

また、令和5年度税制改正により、令和7年分所得税から、極めて高い水準の所得を対象とした負担適正化措置が導入されています。
対象となるかどうか分からない場合でも、国税庁ホームページに掲載されているフローチャートを利用することで、自己判断が可能となっています。

結論

令和7年分確定申告は、スマホ申告やマイナポータル連携の拡充、ボイスボットの導入など、デジタル活用が前提となる申告環境へと大きく進化しています。
一方で、控除制度の見直しや新たな高所得者向け措置など、制度面の変更点も見逃せません。

申告手続を円滑に進めるためには、早めにマイナンバーカードの有効期限を確認し、利用可能なデジタルサービスを積極的に活用することが重要です。
デジタル化の流れを理解し、正確かつ効率的な確定申告につなげていきたいところです。

参考

・税のしるべ「7年分確定申告はスマホとマイナポータル連携の利用を、ボイスボットも試行的に導入」(2026年1月5日)
・国税庁 令和7年分所得税等確定申告に関する公表資料


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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