副業・個人事業主のための e-Tax実務① 会社員の確定申告と何が違うのか

税理士
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副業を始めた、あるいは個人事業主として独立した場合、多くの方が最初に戸惑うのが確定申告です。
特に会社員時代に経験した確定申告と、事業として行う確定申告の違いは、想像以上に大きなものがあります。

e-Taxは、こうした副業・個人事業主の申告にも対応していますが、会社員向けの申告と同じ感覚で進めてしまうと、思わぬミスにつながることがあります。

第1回では、副業・個人事業主が e-Taxを使う際に、まず押さえておくべき前提と考え方を整理します。


副業・個人事業主の申告は「自分で作る」申告

会社員の確定申告では、源泉徴収票が申告の中心になります。
すでに会社が計算した数字を転記し、控除を追加する、という感覚の方が多いでしょう。

一方、副業や個人事業主の申告では、申告書の土台となる数字を自分で作ります。
売上、経費、利益という事業の結果そのものが、申告の出発点になります。

e-Taxは自動計算をしてくれますが、材料となる数字は申告者自身が用意する必要があります。
この点が、会社員申告との最も大きな違いです。


所得区分を誤ると申告全体が崩れる

副業の場合、最初に考えるべきなのが「所得区分」です。
事業所得なのか、雑所得なのかによって、e-Tax上の入力画面も、必要書類も変わります。

この判断を曖昧にしたまま入力を始めると、途中で修正が必要になったり、計算結果に違和感が出たりします。
e-Taxは入力内容に応じて画面が分岐するため、最初の選択が特に重要です。

「とりあえず入力してみる」という進め方は、副業・個人事業主の申告ではリスクが高いといえます。


収支内訳書・決算書が申告の中心になる

副業・個人事業主の申告では、確定申告書そのものよりも、
収支内訳書や青色申告決算書が実務の中心になります。

これらは、事業の1年間の成績表のようなものです。
売上と経費の内訳が整理され、その結果として所得金額が確定します。

e-Taxでは、この収支内訳書や決算書を作成・送信することが前提となっています。
会社員の申告のように「申告書だけ出す」感覚では対応できません。


e-Taxは事業申告と相性が良い

副業・個人事業主の申告は、記載項目が多く、計算も複雑になりがちです。
その点で、e-Taxは事業申告と相性が良い仕組みといえます。

入力内容に応じて計算が自動化され、合計や転記の手間を減らすことができます。
また、紙での提出に比べて、控えの管理もしやすくなります。

ただし、e-Taxは「考えなくてよい申告」にしてくれるわけではありません。
何を入力しているのかを理解しながら進めることが重要です。


副業・個人事業主が最初に意識すべきこと

e-Taxを使う前に、副業・個人事業主として次の点を意識しておく必要があります。

・申告は自己責任で完結する
・売上と経費の根拠を説明できる状態にしておく
・数字は「あとから調整」ではなく「積み上げ」で考える

これらを意識しておくことで、e-Taxは負担の軽い道具になります。


結論

副業・個人事業主の確定申告は、会社員の延長線上ではありません。
e-Taxは便利な仕組みですが、前提となる考え方を理解していなければ、その力を十分に活かすことはできません。

第1回では、副業・個人事業主が e-Taxを使う際の基本的な視点を整理しました。
次回は、実際に 事業所得・雑所得を e-Tax上でどう入力していくのか を、実務目線で解説します。


参考

・国税庁「確定申告特集」
・国税庁「e-Taxの概要」
・国税庁「個人事業主の確定申告」


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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