確定申告Q&Aで整理する申告の基本② 申告期間と手続きの全体像

税理士
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確定申告について「やらなければいけないことは分かっているが、いつ、何から手を付ければよいのか分からない」という声は少なくありません。申告内容以前に、申告期間や手続きの流れが曖昧なまま、毎年申告時期を迎えてしまうケースも多く見られます。

国税庁の確定申告Q&Aでも、早い段階で「申告期間はいつか」「どのような流れで手続きを行うのか」が整理されています。第2回となる本稿では、確定申告の期間と、実務上の基本的な手続きの流れを確認します。


確定申告の対象となる期間

確定申告で対象となる所得の期間は、毎年1月1日から12月31日までの1年間です。この期間に得た所得を集計し、翌年に申告を行います。

例えば、2025年1月1日から12月31日までの所得については、2026年に確定申告を行うことになります。この「1年分の所得を翌年に申告する」という点は、確定申告の基本的な考え方です。

なお、途中で開業した場合や退職した場合でも、原則としてこの期間内の所得が申告対象となります。


確定申告の申告期間

確定申告の申告期間は、原則として毎年2月中旬から3月中旬までです。多くの場合、2月16日から3月15日までの期間が設定されますが、曜日や祝日の関係で前後することがあります。

この期間内に、申告書の提出と納税(または還付手続き)を行う必要があります。期限を過ぎてしまうと、延滞税や加算税の対象になることがあるため注意が必要です。

一方で、還付申告の場合には、申告期間に関係なく、翌年の早い時期から申告することが可能です。年末調整で控除を受けられなかった医療費控除などについては、早めに申告することで還付を受けられる場合があります。


確定申告の全体的な流れ

確定申告の手続きは、次のような流れで進みます。

  1. 所得や控除に関する資料を集める
  2. 所得金額と税額を計算する
  3. 申告書を作成する
  4. 申告書を提出する
  5. 納税または還付を受ける

それぞれの段階で、注意すべきポイントを見ていきます。


必要書類の準備

最初のステップは、必要書類の準備です。会社員であれば源泉徴収票、個人事業主であれば売上や経費をまとめた帳簿が基本になります。

これに加えて、医療費控除や寄附金控除などを受ける場合には、それぞれの証明書類が必要になります。申告直前になって書類を探し始めると、間に合わなくなることもあるため、早めの準備が重要です。

特に事業所得がある場合には、1年分の取引を整理する作業に時間がかかるため、申告期間が始まる前から準備を進めることが望まれます。


申告書の作成方法

申告書の作成方法には、紙で作成する方法と、電子的に作成する方法があります。いずれの場合も、所得の種類ごとに金額を集計し、控除を差し引いたうえで税額を計算します。

近年は、計算の負担を軽減するための仕組みが整備されており、入力に従って進めることで自動的に計算される形式が主流になっています。ただし、入力内容が誤っていれば、計算結果も誤ったものになるため、内容の確認は欠かせません。


申告書の提出方法

申告書の提出方法には、大きく分けて次の3つがあります。

1つ目は、税務署へ直接持参する方法です。相談しながら提出できる点が特徴ですが、申告期限が近づくと混雑する傾向があります。

2つ目は、郵送による提出です。期限内に発送していれば有効とされますが、記載漏れがあった場合でもその場で修正できない点には注意が必要です。

3つ目は、電子申告による提出です。自宅から手続きが完結する点が大きな特徴ですが、事前準備が必要になる場合があります。


納税と還付のタイミング

申告の結果、税金を納める必要がある場合には、申告期限までに納税を行います。納付方法には、口座振替や金融機関での納付などがあります。

一方、還付となる場合には、申告後に指定した口座へ振り込まれます。還付までの期間は申告方法や時期によって異なりますが、早めに申告することで比較的早く受け取れる傾向があります。


結論

確定申告は、期間と流れを理解していれば、必要以上に難しい手続きではありません。重要なのは、申告期間を正しく把握し、逆算して準備を進めることです。

特に、事業所得や複数の所得がある場合には、直前の対応では間に合わないこともあります。全体像を理解したうえで、余裕を持って取り組むことが、確定申告を円滑に進める最大のポイントです。

次回は、予定納税と還付申告の考え方について整理していきます。


参考

・国税庁「確定申告期に多いお問合せ事項(Q&A)② 申告期間・手続きの流れ」


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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