<記載日:2025年8月18日>
前回、前々回に引き続き、今回も確定申告について書かせていただきますが、一旦、最後とさせていただきます。
(もちろん、これからも確定申告の話は書かせていただきますが、連続で書くのは、一旦、最後という意味です。)
今回は、確定申告をした後のことを書かせていただきます。
まず最初に、
「書類を出したあとに間違いに気づいた…」
「控除を入れ忘れて損してしまったかも…」
みたいな事もありますよね…。
まあ、仮にミスがあっても、後からでも修正できますし、事前に知っていれば防ぐこともできますので、その辺りを確認しましょうか。
よくある申告ミスの具体例とその対処法を見てみましょう。
① よくある申告ミス:控除の記入漏れ・証明書の添付忘れ
・医療費控除を入力し忘れた
・保険料控除の証明書を添付し忘れた
・寄附金控除の申告を忘れた
その対策は…
・提出前に「控除チェックリスト」を確認する
・e-Taxなら自動計算でミスを防ぎやすい
・提出後に気づいた場合は「更正の請求」または「修正申告」で対応可能
② よくある申告ミス:所得の申告漏れ・重複入力
・副業の収入を忘れていた
・同じ源泉徴収票を2度入力していた
・雑所得の扱いが不明で漏れていた
その対策は…
・複数の収入源がある場合、1年分をExcelやノートでまとめておく
・金融機関や取引所の「年間取引報告書」(特定口座における1年間の取引内容をまとめた書類)も必ず確認する
・提出後に発覚した場合は「修正申告」が必要(罰則がつく場合あり)
③よくある申告ミス:数字の入カミス・桁間違い
・30,000円を300,000円と入力
・医療費の合計が手計算ミスでずれていた
その対策は…
・計算ミスを防ぐため、EXCelや会計アプリを活用
・e-Tax では自動計算機能あり
・金額の入力は「千円単位」か「円単位」かに注意(提出形式により異なる)
④よくある申告ミス:提出期限を忘れる・提出方法を間違える
・3月15日を過ぎてしまった
・郵送提出で切手が足りず戻ってきた
・e-Tax 送信後の「送信票提出」を忘れた(旧方式)
その対策は…
・提出期限:原則3月15日(期限が土日祝の場合は翌平日)
・郵送は消印日が期限に間に合えば OK
・e-Tax は送信完了画面のスクショや受付番号を保存すること
ということで…ミスに気づいたらどうすればいいのでしょうか…?
こちら↓にあるとおり、どんなミスも、早めに気づけばリカバリーは可能です。

確定申告は「ミスしないこと」も大切ですが、万が一のミスを知っておくこと、対処できる準備をしておくことも同じくらい大事ですよね…。
ということで、「やっと確定申告が終わった!ひと安心…」となりたいところですが…
でもちょっと待ってください。
実は、申告後にもやっておきたい大事なことがいくつかあるんです。
確定申告後にやっておくべき「確認」「整理」「備え」についても少し見ておきましょう。
来年の申告をもっと楽にするためにも、今年のうちにやっておくのがポイントです。
①還付申告をした人は「入金確認」を!
還付申告(税金が戻ってくるケース)をした場合、通常は2~4週間程度で口座に振り込まれます(e-Taxなら早め)。
★やること:
・税務署からの還付通知書が届くか確認(1~2週間後)
・指定した口座に振込があったかをチェック
・還付金額に間違いがないか念のため照合
→還付金がなかなか来ない場合は、申告内容の不備や添付書類の不足があるかも。税務署に連絡を。
② 書類の保管は5年間が基本!
確定申告に使った書類は、5年間は保管義務があります(一部7年)。
特にフリーランス・副業などの人は、青色申告・帳簿の保存義務もあるので注意。
★保管すべきもの:
・確定申告書(控え)・送信票(e-Taxの受付番号など)
・源泉徴収票、収支内訳書、青色申告決算書
・医療費控除の明細、保険料の控除証明書、領収書類→紙でもPDF でもOK。クラウド保存もおすすめ。
③ 来年の申告に備えて「年間ファイル」をつくろう
確定申告は年に1回ですが、準備は日常の積み重ねです。
「来年の自分が困らないように」今から少しずつ備えておくのがコツ。
★おすすめの準備:
・年間の収入・支出を月ごとにまとめる(Excel or 会計アプリ)
・医療費や寄附の領収書を専用フォルダーに保管
・確定申告に関するメモやチェックリストを残しておく
→年度途中からでも始めて OK。「来年ラクしたい人」は今が始めどき!
④住民税・国保など「税金の影響」をチェック
確定申告をすると、そのデータは自治体(市区町村)にも連携され、以下の税額計算に使われます。
・住民税(6月頃に通知)
・国民健康保険料(6~7月頃)
・国民年金の免除や保育料、奨学金の判断など
→所得が増えると、これらの金額も増える可能性あり。
不明点があれば、市区町村に確認を。
⑤ e-Taxを使った人は「マイナポータル連携」もおすすめ
次回以降の申告で便利になるよう、マイナポータルを連携しておくと、
・ふるさと納税や保険料控除の情報が自動で取得
・源泉徴収票も連携予定(企業対応による)
→国税庁の「マイナポータル連携設定」から、いつでも登録できます。
ということで…確定申告は「出して終わり」ではありません。
還付の確認・書類の保管・来年への備えをしておくことで、税金に関する安心感がグッと増します。
長くなってしまい、すみません。
今回は以上とさせていただきます。
次回以降も引き続きよろしくお願いいたします。