💭「今さら聞けない」を放置していませんか?
「貯金はしているけど、資産運用はなんとなく不安」
「給与明細に“社会保険料”って書いてあるけど、どういう仕組み?」
「NISAやiDeCoって結局どっちが得?」
こうした“お金のもやもや”を抱えたまま働いている人は少なくありません。
日経新聞の調査では、社会人の43%が「金融教育を受けたことがない」と答えています。
つまり、多くの人が「実践で学ぶしかなかった」世代なのです。
しかし、金融や税制の知識は“早く始めた人”だけの特権ではありません。
社会人になってからでも、「再教育=リスキリング」によって、確実に人生設計を強くできます。
🏠 第1ステップ:家計管理を「見える化」する
金融リテラシーの基礎は、何よりも「家計の数字を把握すること」です。
収入と支出を整理し、どれだけの「可処分所得(自由に使えるお金)」があるかを知ることから始めましょう。
おすすめは次の3ステップです。
- 固定費と変動費を分ける
家賃・保険料・通信費など、毎月決まった支出をリスト化。
変動費(食費・交際費など)はアプリやレシート撮影で可視化。 - 貯蓄・投資・消費の比率を決める
理想は「貯蓄・投資=2割、生活費=8割」程度。
無理に投資額を増やすより、継続できる比率を優先。 - “何に使ったか”ではなく、“何のために使ったか”で記録する
家計簿は反省ではなく、未来の設計図にすることが大切です。
📈 第2ステップ:NISA・iDeCoで「仕組み」を味方に
2024年から始まった新しいNISA制度により、生涯投資枠1,800万円・非課税期間無期限という、世界的にも稀な優遇制度が実現しました。
社会人にとっては、「資産形成を始める最後のチャンス」とも言われています。
- NISA … 少額から始めたい人、いつでも引き出せる人向け
- iDeCo … 老後資金を長期で積み立てたい人向け(節税効果あり)
ただし、どちらも「始めること」より「続けること」が肝心。
短期の値動きに一喜一憂せず、“積立×時間”の力を信じる姿勢がリテラシーの証です。
📊 税理士・FPとしての視点
NISAやiDeCoは“節税目的”だけで選ぶのではなく、ライフステージとの整合性で判断を。
住宅購入・教育費・老後資金のタイミングを考慮し、出口戦略(いつ取り崩すか)まで設計しましょう。
🛡️ 第3ステップ:保険と税金の「仕組み」を理解する
保険や税金は、難しそうに見えて「生活防衛」の基礎です。
「なんとなく加入している」「会社が天引きしてくれるから安心」では、損をしているケースも。
🔍 見直しのポイント
- 医療保険や生命保険は「目的」から逆算
→ “誰のための保障か”を明確に。 - 住宅ローン控除・生命保険料控除・ふるさと納税など、
→ 税制優遇を使いこなすだけで、年間数万円の差が出ます。 - 年金・退職金・贈与などは、受け取り方次第で税負担が大きく変わる
→ この分野はFPや税理士の専門領域です。
🧭 第4ステップ:正しい情報源を選ぶ力をつける
金融リテラシーを高めるには、「どこから学ぶか」も重要です。
SNSやYouTubeには有益な情報も多い反面、誤情報や極端な投資アドバイスも混在しています。
信頼できる情報源としておすすめは次の通りです。
- 金融庁「資産運用シミュレーター」
- 金融広報中央委員会「知るぽると」
- 日本FP協会「生活とお金の知恵」コーナー
- 新聞・専門誌(日経、東洋経済、ダイヤモンドなど)
- 各自治体や企業の「ライフプランセミナー」
🗣️ 「ネットではなく、ナマの学び」を
実際に講師と話し、質問しながら理解することで、
自分のライフプランに即した“使える知識”が身につきます。
🌱 “お金の教養”は「知識」ではなく「姿勢」
金融教育の目的は、投資の上手下手ではなく、お金とどう向き合うかを身につけることです。
知識は本や動画で得られますが、姿勢は習慣でしか養えません。
- 毎月、家計を振り返る
- セミナーで新しい考えに触れる
- 子どもやパートナーとお金を話題にする
こうした小さな行動が、人生全体のリテラシーを底上げします。
「もう遅い」と感じた時こそ、“学び直し”の最適なタイミングです。
📘参考資料
・日本経済新聞(2025年10月16日朝刊)「資本騒乱 さらば運用貧国 アンケートから(下)」
・金融庁「資産運用に関する基礎知識」
・金融広報中央委員会「金融リテラシー調査2024」
・日本FP協会『くらしとお金のFP相談室』
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
