税理士

第3回 配偶者が安心して住み続けるための税のしくみ──「配偶者居住権」と「小規模宅地特例」の関係をやさしく解説

■ 1.「配偶者居住権」ってなに?夫や妻のどちらかが亡くなったあと、残された配偶者が自宅にそのまま住み続けられるようにする仕組み――それが「配偶者居住権」です。2020年(令和2年)に施行された新しい制度で、民法の改正により導入されました。...
税理士

第2回 「家なき子特例」と二世帯住宅・老人ホーム入所の扱い

■ 1.“家なき子特例”とは?── 非同居でも使える、もうひとつの救済措置小規模宅地等の特例の中で、最も誤解が多いのが「家なき子特例」です。これは、被相続人と同居していなかった親族でも、一定の条件を満たせば「特定居住用宅地等」として評価減(...
税理士

第1回 「特定居住用宅地等」とは?相続税の“第2の基礎控除”

■ 相続税を軽くする「もう一つの控除」相続税の計算では、まず「基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人)」が思い浮かびますが、実はそれ以外にも“第2の基礎控除”と呼ばれる強力な制度があります。それが「小規模宅地等の課税特例」です(租税...
会計

修繕費と資本的支出の違いを見極める― 同じ“支出”でも、経費にできるかどうかは大違い ―

建物や機械を直したとき、「これって修繕費でいいの? それとも資本的支出?」――経理や税務の世界では、誰もが一度は悩むテーマです。見た目はどちらも“修理の支出”なのに、税務上の扱いはまったく違うのです。1.なぜ区別が必要なの?同じ「修理」でも...
会計

「1円ルール」とは?― 貸倒損失の最後のカギ、「備忘価額」の正体をやさしく解説 ―

「取引先が1年以上支払ってくれない」「もう回収は無理そうだから貸倒にしたい」そんなとき、税務上よく出てくるキーワードが――💡 『1円ルール(備忘価額)』です。「たった1円残す」と聞くと、何だか不思議な話ですよね。でもこの“1円”には、きちん...
会計

破産・倒産・取引停止――どの時点で「貸倒損失」にできる?

「取引先が倒産した」と聞いても、その瞬間に経費(損金)にできるとは限りません。貸倒損失は、「いつ損金にするか」が非常に重要なテーマ。時期を間違えると、税務調査で否認されることもあります。今回は、実際によくあるケースをもとに、破産・倒産・取引...
会計

売掛金が回収できないとき、経費にできる?

「もうあの取引先、倒産してしまって連絡も取れない……」「貸したお金が返ってこないけれど、税金の計算ではどうすればいいの?」中小企業や個人事業主にとって、取引先の倒産や売掛金の未回収は他人事ではありません。そんなときに気になるのが――「貸倒損...
FP

新しい「ペア団信」と生命保険の選び方

夫婦で住宅を購入する際、ペアローンを利用する人が増えています。しかし、どちらかが亡くなったり、重い病気になったりした場合、もう一方のローンはどうなるのかという不安もあります。こうした不安に対応するために登場したのが、「ペアローン連生団信(ペ...
会計

はじめての予実管理⑤(最終回)AI・クラウドで変わる!現代の予実管理――「手作業」から「考える経営」へ

1.“人手で集計する時代”は終わった毎月の経営会議前、「数字の集計に時間がかかって、分析どころじゃない」そんな声を、いまも多くの企業で聞きます。エクセルの更新や手入力ミスに追われ、本来の目的である“経営判断”に時間が使えない――。でも、AI...
会計

はじめての予実管理④予算と実績のズレをどう分析する?――“差”を読み解けば経営の改善点が見える

1.「ズレ」が悪いわけではない「予算を立てたのに、実績が違ってしまった…」そんな時、つい「予算の立て方が悪かったのでは」と考えてしまいがちです。でも、予算と実績のズレ(差異)は悪者ではありません。むしろ、それこそが経営改善のヒントです。予算...