カーシェアリングは、「使い方次第で得にも損にもなる」サービスです。前稿で整理したとおり、利用頻度によってはマイカーより割高になることもあります。
しかし一方で、同じカーシェアでも「明らかに得をしている人」が存在します。本稿では、カーシェアを効率的に使いこなしている人の行動パターンを分析し、その特徴を整理します。
特徴① 利用頻度を意図的に抑えている
まず最も重要なのは、「あえて使いすぎない」という点です。
カーシェアは便利であるがゆえに、つい利用回数が増えがちです。しかし、使い倒している人ほど、
・本当に必要なときだけ使う
・徒歩や公共交通と使い分ける
という行動を徹底しています。
つまり、「使わない判断」ができることが最大の特徴です。
特徴② 短時間利用に特化している
カーシェアは時間課金が基本です。そのため、
・買い物
・送迎
・ちょっとした外出
といった短時間利用との相性が非常に高いサービスです。
使いこなしている人は、
・1~2時間以内の利用を中心にする
・長時間利用は避ける
というルールを持っています。
逆に、半日以上の利用が増えると、コスト効率は一気に悪化します。
特徴③ 生活圏にステーションがある
意外に大きな差を生むのが、立地条件です。
・自宅近く
・職場近く
・よく使う駅周辺
にステーションがある場合、
・移動時間がかからない
・利用のハードルが低い
というメリットがあります。
使い倒している人は、「ステーションのある生活圏」を前提に行動しています。
特徴④ 予約のタイミングをコントロールしている
カーシェアは、時間帯によって使いやすさが大きく変わります。
・週末や夜は混雑
・平日昼間は空きが多い
この傾向を理解している人は、
・混雑時間を避ける
・早めに予約する
といった行動を取っています。
つまり、単に使うのではなく「使い方を設計している」点が特徴です。
特徴⑤ 保険とオプションを理解している
コストを最適化している人ほど、保険の扱いが上手です。
・免責補償を付けるか判断できる
・NOCのリスクを理解している
・必要以上のオプションを付けない
これにより、
・無駄な支出を防ぐ
・事故時の負担をコントロールする
というバランスを取っています。
特徴⑥ 「マイカー的な使い方」をしない
最も重要なポイントはここです。
カーシェアで失敗する人は、無意識にマイカーと同じ使い方をしてしまいます。
・長時間利用
・頻繁な利用
・遠距離移動
一方で、使い倒している人は、
・必要な機能だけ切り出して使う
・所有しない前提で行動する
という発想を持っています。
つまり、「車を持たない前提の生活設計」ができているかどうかが分かれ目になります。
特徴⑦ 複数の移動手段を組み合わせている
効率的に使っている人ほど、カーシェア単体で完結していません。
・電車
・バス
・自転車
・徒歩
と組み合わせることで、
・コストを最小化
・時間効率を最大化
しています。
カーシェアはあくまで「移動手段の一部」として位置づけられています。
なぜ差が生まれるのか
ここまでの特徴をまとめると、差の本質は明確です。
それは、
「サービスに合わせるか、サービスを使いこなすか」
という違いです。
カーシェアは便利な反面、使い方を誤るとコストが膨らむ設計になっています。そのため、無意識に使う人ほど損をしやすく、意識的に使う人ほど得をする構造です。
結論
カーシェアを使い倒す人の共通点は、「使わない勇気」と「使い方の設計」にあります。
単に便利だから使うのではなく、
・いつ使うか
・どれくらい使うか
・何に使うか
を明確にコントロールすることで、初めてコストメリットが生まれます。
カーシェアは「車の代替」ではなく、「移動手段の最適化ツール」です。この視点を持てるかどうかが、使いこなせるかどうかの分岐点になります。
参考
・日本FP協会 トレンドウォッチ「自動車と新しいモビリティ保険」
・主要カーシェア事業者の利用データ・利用規約
・国土交通省 モビリティ関連資料