学び直しは、始めるより続けるほうが難しい取り組みです。大学でも、制度改革だけでは学習効果が十分に高まらず、「学生の意識醸成」が課題とされています。
社会人の学び直しでも同様に、つまずきやすい落とし穴があります。
本稿では、失敗しやすい典型パターンと、その回避策をまとめます。
1 典型パターン① 目的があいまい
「何となく必要だから」「みんなが学んでいるから」という理由では続きません。
大学でも、授業内容を自分の興味と照らし合わせて履修する動きが重視されています。
回避策:
学びの目的を“紙に書く”だけでも継続率が上がります。
2 典型パターン② 計画が重すぎる
完璧な計画ほど挫折します。
特に「1日2時間」など、普段の生活と合わない計画は続きません。
回避策:
10分の「超軽量学習」からスタートするのが最も効果的です。
3 典型パターン③ インプットが多すぎる
動画、SNS、書籍…大量の情報を集めても、実務に活かす前に飽和してしまいます。
大学でも、オンデマンド授業が単なる“視聴で終わる”懸念が指摘されています。
回避策:
1つ学んだら、必ず1つだけ実務で試す。
4 典型パターン④ 周囲に話していない
人に話していない学びは続きません。
大学でも学生への周知が改革の成功を左右すると指摘されています。
回避策:
家族、同僚、SNSへ「学び直し宣言」をする。
5 典型パターン⑤ 成果を振り返らない
学びの成果が見えなければ、やる気は自然と落ちます。
回避策:
1週間ごとに「できたことのリスト」を作る。
結論
学び直しの失敗は“意志が弱いから”ではなく、典型的なパターンにはまってしまうからです。
大学改革が示しているように、仕組みの工夫と環境づくりによって、学びの成果は確実に高まります。
出典
・日本経済新聞「東洋大、自己研さんに重点 オンデマンドで対面授業短く」
・日本経済新聞「改革の効果最大化へ、『学び』の意識醸成を」
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
