学び直しを始めると、多くの人が途中で挫折します。大学でも「学生の意識が変わらなければ中途半端な結果に終わる」という懸念が示されています。
この課題は社会人にもそのまま当てはまります。
本稿では、学びが続かない本当の理由と、「継続できる仕組み」の作り方を紹介します。
1 “やる気”に頼る学習は続かない
モチベーションは波があります。やる気がある日もあれば、疲れて全く進まない日もあるでしょう。
大学でも、制度改革だけでは不十分で「学生の意識醸成」が重要だとされています。
しかし、社会人に必要なのは“意識”よりも 仕組み です。
2 続かない原因の8割は「学びの設計不足」
よくある挫折パターンは次のとおりです。
- 時間を確保していない
- ゴールが不明確
- 何を学べばよいか分からない
- 学習量が多すぎる
- 周囲に宣言していない
- 学びの成果を実務に結びつけていない
これは大学が直面している課題とも共通しています。
3 続けるための仕組みづくり
継続の鍵は「学びの構造化」です。
① ゴールを紙に書く
資格取得、スキル習得、キャリアチェンジなど、目的を可視化します。
② 毎週の学び時間を決める
大学のように“枠組み”を作るだけで習慣化が早くなります。
③ 学ぶ量より、続けられる量を優先
最初は短く、習慣化してから学習量を増やします。
④ 学びを誰かに話す
周囲に話すだけで継続しやすくなります。
4 成果が出るのは「ゆるい継続」
学び直しは短距離走ではなく長距離走です。
大学の学年暦改革が目指すように、“持続可能な学びの環境”を作ることが大切です。
日々の10分・15分の積み重ねが、半年後には確かな成果として現れます。
結論
学び直しの挫折は意志の問題ではなく、仕組みの問題です。
学びの枠組みを生活に組み込み、続けられる環境を整えることこそ成功の条件です。
出典
・日本経済新聞「改革の効果最大化へ、『学び』の意識醸成を」
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
