【保存版】デジタル時代の遺言・終活チェックリスト――相続実務はここまで変わる

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デジタル遺言の導入は、単なる「遺言の書き方の変更」ではありません。
相続実務全体を、紙中心の世界から、情報構造を前提とした世界へと移行させる転換点です。

この保存版では、「デジタル化が変える相続実務」シリーズ第1回〜第6回を踏まえ、
今、何を確認し、どこまで備えるべきかをチェックリスト形式で整理します。


第1章 まず確認すべき前提条件

次の項目に一つでも当てはまる場合、遺言対策は「先送りすべきでない段階」に入っています。

・配偶者や子がいない、または法定相続人が限定的
・兄弟姉妹や甥・姪が相続人になる可能性がある
・不動産や金融資産が複数ある
・資産内容がここ数年で変化している
・相続人同士の関係に不安がある

該当する場合、遺言の有無が相続結果を大きく左右します。


第2章 遺言方式の選択チェック

現在の状況に近いものを確認します。

デジタル遺言が向くケース
・遺言内容を定期的に見直したい
・手書きが身体的・心理的に負担
・遺言書の紛失リスクを避けたい

自筆証書遺言が向くケース
・緊急的・暫定的に意思を残したい
・内容が比較的単純
・費用や手続きを最小限にしたい

公正証書遺言が向くケース
・相続関係や財産構成が複雑
・遺留分トラブルを避けたい
・確実性を最優先したい

重要なのは、一度選んだ方式に固執しないことです。


第3章 内容面で必ず確認すべきポイント

形式よりも、以下の内容確認が重要です。

・相続人の特定は明確か
・財産の記載が曖昧になっていないか
・遺留分への配慮がされているか
・納税資金の確保が想定されているか
・二次相続への影響を考慮しているか

デジタル遺言は作成しやすい分、
内容チェックを省略しない意識が不可欠です。


第4章 おひとり様・認知症リスクの確認

次の点は特に重要です。

・自分の意思を代弁してくれる家族がいるか
・判断能力が十分なうちに作成できているか
・将来、成年後見制度が必要になる可能性があるか

「将来デジタルで簡単に作れる」ことと、
「作れる状態でいられるか」は別問題です。


第5章 デジタル資産の整理チェック

遺言だけでは対応しきれない分野です。

・ネット銀行・ネット証券口座の有無
・サブスクリプション契約の一覧
・ポイント・マイルの存在
・暗号資産の有無
・IDやパスワードの管理方法

遺言とは別に、
デジタル資産の一覧と所在情報を残しているかが重要になります。


第6章 実務をつなぐための最終確認

相続は「書いた後」が本番です。

・遺言の存在を誰が把握しているか
・相続人が実務を進められる体制か
・専門家に相談できる窓口があるか

遺言は、単独では完結しない仕組みであることを前提に設計する必要があります。


結論

デジタル遺言の登場により、
相続対策は「特別な人のもの」から「誰もが考えるべき日常の課題」へと近づきました。

しかし、便利になったからこそ、
・考えるべきこと
・決めるべきこと
・整理すべき情報

は減っていません。

相続のデジタル化とは、
書類を残すことではなく、意思と情報を構造として残すことです。
このチェックリストが、その第一歩になれば幸いです。


参考

・日本経済新聞「デジタル遺言要綱案、手書き負担減や押印除外」


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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