税理士

研究開発減税1兆円時代が意味するもの――租税特別措置の現在地

企業向けの政策減税の実績が公表されました。2024年度、研究開発税制による減税額が初めて1兆円を超えました。賃上げ促進税制も拡大し、法人税における税額控除の総額は2兆円規模に達しています。数字だけを見ると「企業支援が拡大している」という印象...
効率化

中小企業のDXはなぜ進まないのか

2026年2月19日付の日本経済新聞「私見卓見」において、法政大学デザイン工学部非常勤講師の田岡賢輔氏が、中小企業のDX推進には行政による新たな支援制度が不可欠であると提言しています。日本の労働生産性向上にはDXが必要だと長年いわれてきまし...
経営

コーポレートガバナンス・コード 改訂と経営資源配分の説明責任――キャッシュアロケーション開示はどこへ向かうのか

企業統治の議論が、形式から実質へと移りつつあります。今回進められているコーポレートガバナンス・コードの改訂では、「取締役会の機能強化」や「開示の前倒し」などと並び、「経営資源配分の適切性の検証」が明確な論点として掲げられました。これは単なる...
FP

国内不動産投資6兆円時代をどう読むか

2025年、日本の不動産投資額は6兆円を超え、統計開始以来の最高水準となりました。低金利環境が続くなか、海外投資家の資金流入が加速し、大型取引が相次いでいます。不動産市場は再び活況を呈しているようにも見えますが、その内側では企業の資産戦略や...
FP

円安時代の資産防衛 通貨分散と現物資産という選択

物価上昇が続き、円安が長期化するなかで、私たちの資産の置き場所は大きなテーマになっています。かつては「預金中心」が当たり前でした。しかし、インフレが進み、円の購買力が徐々に低下していく局面では、資産の守り方そのものを見直す必要があります。最...
人生100年時代

成年後見制度と職業選択の自由――旧警備業法違憲判決が問いかけるもの

成年後見制度を利用したことを理由に、仕事を失う。そのような規定が、長年にわたり法律の中に存在していました。2026年2月18日、最高裁大法廷は旧警備業法の欠格条項について、憲法に違反するとの判断を示しました。成年後見制度の利用者の就業制限を...
税理士

消費税実務の賠償リスク事例集― どこで事故は起きるのか、どう防ぐのか ―

消費税は、税理士の職業賠償責任保険の支払件数が最も多い税目と報じられています。その背景には、制度の複雑さ、選択制度の多さ、期限管理の厳格さがあります。消費税の事故は「計算ミス」よりも、「判断ミス」「届出ミス」「管理ミス」によって生じることが...
税理士

課税方式選択の実務チェックリスト― 簡易課税・原則課税を「事故なく」選ぶために ―

消費税の課税方式の選択は、実務上もっともミスが許されない判断の一つです。簡易課税か原則課税かの選択を誤ると、数年間にわたって不利な課税を受けたり、修正ができず損害賠償につながったりすることもあります。本稿では、実務で課税方式を選択する際に必...
税理士

簡易課税と原則課税の判断軸― 消費税の選択は「有利不利」だけで決めてよいのか ―

消費税の実務で、もっとも判断に悩む場面の一つが「簡易課税か、原則課税か」という選択です。どちらを選ぶかによって納税額は大きく変わります。しかも、一度選択すると原則として2年間は変更できません。単年度の有利不利だけで判断すると、後から思わぬ不...
税理士

消費税はなぜ「税理士泣かせ」なのか― 賠償件数最多という現実から考える実務リスク ―

消費税は、法人税や所得税と並ぶ基幹税目ですが、実務の現場では「最も神経を使う税目」と言われることが少なくありません。最近の報道では、税理士の職業賠償責任保険の支払件数のうち、消費税が税目別で最多となっていることが明らかになりました。仮に食品...