相続税

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空き家特例と国庫帰属制度は両立するのか―負動産処理の制度交錯を読む

相続した実家を売却するとき、一定の要件を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除できる、いわゆる「空き家特例」があります。一方で、相続土地国庫帰属制度は「売れない土地」を国に引き取ってもらう制度です。両制度は、どちらも人口減少社会に対応する...
FP

負動産と相続税評価―“価値がない土地”の税務実務

国が引き取る「負動産」の処分促進が議論されています。しかし実務の現場では、より切実な問題があります。それは、「売れない土地にも相続税評価は付く」という現実です。市場で流通しない土地であっても、相続税の世界では評価が行われ、税額に影響を与えま...
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国の「負動産」処分促進から考える―所有の責任と制度設計の転換

2023年4月に始まった相続土地国庫帰属制度により、相続人が引き継ぐ意思のない土地を国が引き取る仕組みが動き出しました。しかし制度開始から間もなく、想定以上に国の管理負担が増大しています。2026年2月、財務省は、国が引き取ったいわゆる「負...
税理士

承継せずに直接M&Aを選ぶ場合との比較 ― 事業承継税制と出口戦略の分岐点

事業承継税制を活用して後継者へ株式を移転し、その後にM&Aを行う二段階戦略は、有力な選択肢の一つです。しかし、そもそも承継を行わず、オーナー世代の段階で直接M&Aを選択するというルートも現実的です。極めて高い水準の所得に対する負担適正化措置...
税理士

極めて高い水準の所得に対する負担適正化措置と相続税・事業承継の接点(実務編)

極めて高い水準の所得に対する負担適正化措置は、令和7年分から適用され、令和9年分からは特別控除額の引下げと税率引上げにより対象者が拡大する見込みです。制度の主戦場は所得税ですが、富裕層にとって所得税は資産形成と承継の「途中経過」にすぎません...
税理士

税制改正と「評価」のねじれ――時価とは何かを改めて考える

税制改正大綱という言葉を聞くと、多くの人は税率の変更や新たな控除の創設といった「法律の改正」を思い浮かべます。ところが近年、税法そのものの改正ではなく、「評価」の見直しが税制改正大綱に盛り込まれるケースが目立っています。令和8年度税制改正大...
FP

遺言は家族を救うのか――二通の文書が問いかけた相続の現実

遺言は本来、家族間の紛争を防ぎ、円滑な相続を実現するための制度です。しかし、書き方や意図の伝え方を誤ると、かえって深刻な対立を生むことがあります。ある高齢の母親が残した二通の自筆文書をめぐる遺言有効確認訴訟は、その典型例といえるでしょう。本...
税理士

区分所有法は100年社会に耐えられるのか ― マンション制度の持続可能性を問う

築古マンション問題、相続未登記、相続放棄と議論を重ねていくと、最終的に制度そのものの問いに行き着きます。マンションの法的基盤である区分所有法は、長寿命化が進む100年社会に本当に対応できているのでしょうか。本稿では、区分所有制度の設計思想と...
税理士

マンションは本当に終の棲家になり得るのか ― 所有と居住の持続可能性を考える

分譲マンションは長らく、「持ち家」であり「終の棲家」として位置づけられてきました。駅に近く、管理も任せられ、戸建てよりも利便性が高いという理由から、多くの世帯が老後の住まいとして選択してきました。しかし、築古マンション問題、相続未登記、相続...
税理士

相続放棄されたマンションの行方 ― 所有者不在時代の都市リスク

築古マンション問題を掘り下げていくと、最終的に行き着くのが「相続放棄」という問題です。所有者が死亡し、相続人が全員相続放棄をした場合、その住戸はどうなるのでしょうか。管理費や修繕積立金は誰が負担するのでしょうか。相続放棄は、個人の合理的な選...