税金

税理士

マンション長寿命化促進税制は機能しているのか ― EBPM検証から見える政策効果

住宅税制は「減税ありき」ではなく、その政策効果が問われる時代に入っています。国土交通省が設置する住宅税制のEBPMに関する有識者会議では、マンション長寿命化促進税制や住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置について、データに基づく検証が進めら...
FP

シン・富裕層と金融所得課税の再設計――「資本を回す力」を損なわず、公平性をどう作り直すか

起業や投資で得た資本を、次のスタートアップや社会課題の解決に回す。いわゆる「シン・富裕層」が増えるほど、経済にはリスクマネーが流れ、成長の芽が育ちやすくなります。一方で、資産価格の上昇局面では金融資産の有無が生活の差を広げやすく、金融所得課...
政策

消費減税と積極財政――インフレ税をどう考えるか

2026年2月、高市早苗首相は施政方針演説において、飲食料品を対象とした2年間の消費税減税の早期法案提出を目指す方針を示しました。あわせて「責任ある積極財政」を掲げ、多年度にわたる成長投資や基金活用の拡充も打ち出しています。物価高が続くなか...
政策

消費税率変更に備えるレジ改革と税制の方向性

消費税をめぐる議論が、制度論から実務インフラ整備へと一段踏み込んできました。第2次高市内閣の閣僚指示書に「消費税率の変更に柔軟なレジシステムの普及」が明記されたことは、単なる技術論ではなく、税制変更を前提とした政策準備のシグナルといえます。...
効率化

デジタル弱者と税務行政の公平性問題― DX推進の陰で問われる「実質的公平」 ―

税務行政のデジタル化は加速しています。マイナンバーカード申告の推進、ID・パスワード方式の新規発行停止、閉庁日対応の縮小など、制度は明確にオンライン前提へと移行しています。効率化やコスト削減の観点では合理的な流れです。しかし、その一方で浮上...
効率化

高齢納税者へのデジタル支援の実務設計― マイナカード時代に求められる支援モデルの再構築 ―

確定申告のデジタル化が進み、マイナンバーカードによる申告が標準となりつつあります。しかし、高齢納税者にとっては、利便性よりも不安のほうが大きい場合があります。・暗証番号を覚えていない・スマートフォン操作に慣れていない・電子証明書の更新を理解...
効率化

マイナカード申告の実務トラブル事例― デジタル化時代に増える「新しいミス」の実態 ―

確定申告のデジタル化が急速に進んでいます。ID・パスワード方式の新規発行停止や、スマホ申告の推進により、マイナンバーカード方式が事実上の標準となりつつあります。しかし、利便性の向上と同時に、新しいタイプの実務トラブルも増えています。本稿では...
効率化

全国国税局長会議が示した税務行政の次の一手― キャッシュレス納付拡大と滞納対策の本気度 ―

税務行政の方向性は、現場の実務に直結します。令和8年2月に開催された全国国税局長会議では、キャッシュレス納付の利用拡大、確定申告対応、滞納の未然防止と整理促進など、実務に大きな影響を与えるテーマが議論されました。単なる内部会議の報告ではなく...
税理士

簡易課税制度は「ギャンブル」か――東京地裁判決が示した制度選択の重み

消費税の簡易課税制度は、中小事業者の事務負担を軽減するための制度です。しかし、いったん選択した制度が思わぬ税負担をもたらした場合、その選択を「合理性を欠く制度だった」と主張することはできるのでしょうか。令和7年1月21日、東京地裁は、簡易課...
税理士

国内不動産売却時の10.21%源泉徴収実務編― 非居住者売主との取引で見落とせない論点 ―

インバウンド不動産投資の拡大に伴い、非居住者が日本国内の不動産を売却するケースも増えています。この場面で特に重要となるのが、売買代金の10.21%を源泉徴収する制度です。源泉徴収義務は売主ではなく買主に課されるため、実務を誤ると買主側に重大...