税理士

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第5回:自治体すら滞納? 信頼性を揺るがす事例

消費税の滞納は、中小企業の資金繰りや経営破綻といった場面で語られることが多いテーマです。しかし、驚くべきことに「徴収する側」である自治体までもが滞納していた事例が存在します。本来なら国民に模範を示すべき立場の自治体が滞納していたとなれば、消...
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第4回:滞納が呼ぶ倒産リスクと制度の歪み

これまでの回で見てきたように、消費税は「消費者が負担し、事業者が預かる」という仕組みのもと、資金繰りに行き詰まった企業ほど滞納に陥りやすい構造を持っています。しかし、消費税滞納の問題は単に「納税を怠った」という道徳的な非難で済む話ではありま...
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第3回:消費税は「預かり金」〜企業が手を付ける理由〜

消費税は「消費者が負担する税」でありながら、実際に国や自治体に納めるのは事業者です。つまり、私たちがスーパーやレストランで支払った消費税は、一度その企業に「預けられる」形を取っています。この「預かり金」という性質こそが、消費税滞納の最大の要...
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第2回:コロナ禍で加速した「滞納ドミノ」

2024年冬、あるスポーツジム運営会社が破産を申請しました。負債総額は20億円あまり。破産の直接の原因は新型コロナウイルス禍による客数の減少でしたが、背景にはもうひとつ大きな要因がありました。それが「消費税滞納による資金繰りの悪化」です。こ...
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第1回:消費税が揺れている 〜身近でありながら知られていない税〜

2025年の今、消費税はかつてないほど国民的な関心を集めています。廃止や縮小を求める声が強まり、昨年7月の参院選では与党が敗北する一因ともなりました。日々の買い物やサービスの利用で必ず支払っている税金であるにもかかわらず、消費税の仕組みや使...
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相続税申告の流れまとめ~10か月で終えるための全体像とチェックポイント~

これまで全8回にわたり「相続税の申告のしかた」を解説してきました。相続税の申告は「相続開始から10か月以内」に申告・納付を行う必要があり、流れを理解して計画的に準備することが何より大切です。最終回となる今回は、これまでの内容を振り返りながら...
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修正申告や災害時の特例~もしも申告内容に誤りがあったら?災害で納税が難しいときは?~

相続税の申告は、膨大な書類と複雑な財産評価を伴います。そのため、申告後に「誤りがあった」「財産を見落としていた」と気づくケースも少なくありません。また、申告や納税の途中で大規模災害に遭遇し、期限どおりの対応が難しくなることもあり得ます。今回...
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相続税の納付方法~現金一括が原則、延納・物納という選択肢も~

相続税は「申告」と「納付」がセットになっています。申告だけしても、納付をしなければ完了とはいえません。しかも、相続税は 現金一括納付が原則。相続財産が土地や建物ばかりで手元に現金が少ない場合、納付資金をどう確保するかが大きな課題となります。...
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相続税申告に必要な書類と準備ステップ~スムーズに進めるための実務ポイント~

相続税の申告は「10か月以内に申告」というルールがあるため、時間との勝負です。相続財産の評価だけでも大変ですが、必要書類を揃えるのに意外と時間がかかります。役所や金融機関での発行手続きが必要なものも多いため、準備が遅れると申告期限ギリギリに...
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相続財産の評価方法~不動産・株式・預貯金はどう計算するのか~

相続税を計算するうえで避けて通れないのが「財産の評価」です。相続財産は、亡くなった日の時点の「時価」によって評価されますが、この「時価」が何を指すのかが問題になります。株式や預金は比較的わかりやすいものの、不動産は複雑で、税額に大きく影響し...