NISAやiDeCoで外国株式ファンドを持っている人にとって、株価と同じくらい重要なのが「為替」です。
米国株や全世界株はドル建てが中心なので、円高・円安で日本円に換算したときの価値が大きく変わります。
ここでは簡単なシミュレーションで「為替の影響」を体感してみましょう。
シナリオ設定
- 投資額:100万円(NISA・iDeCoの外国株式ファンド)
- 株価の動き:+10%(米国株市場が上昇した想定)
- 為替の動き:3パターンで比較
ケース①:円安が進んだ場合(1ドル=160円 → 170円)
- 株価上昇:+10%
- 為替差益:+6%(円安でドル資産の価値UP)
- 合計:+16% → 116万円
👉 株が上がり、さらに円安が加わると「ダブルで利益」が出ます。ここ数年の円安相場で米国株投資が人気化した理由です。
ケース②:為替が動かない場合(1ドル=160円のまま)
- 株価上昇:+10%
- 為替影響:なし
- 合計:+10% → 110万円
👉 為替が安定していれば、シンプルに株価の成績がそのまま反映されます。
ケース③:円高に振れた場合(1ドル=160円 → 140円)
- 株価上昇:+10%
- 為替差損:▲12%(円高でドル資産の価値DOWN)
- 合計:▲2% → 98万円
👉 米国株は上がっているのに、日本円に直すとマイナス。初心者が「思ったより増えない」と驚く典型的なパターンです。
ポイント:為替は資産運用の「もう一つのリスク」
- 円安=プラス補正
- 円高=マイナス補正
- 長期では必ず波がある
だからこそ、
- ドル資産に偏らない(ユーロ・国内資産も組み合わせる)
- 長期で積み立てて平均化する(ドルコスト平均法)
が大切になります。
まとめ
- 円安時は外国株式の利益が大きく見える
- 円高時は利益が目減り、場合によってはマイナスになる
- NISA・iDeCoでは「ドル一極集中」ではなく、分散投資で備える
👉 為替相場は読めません。だからこそ「長期+分散」が初心者の一番の味方です。
📌 参考 日本経済新聞朝刊(2025年9月27日)
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
