人生100年時代を迎えて②

FP

<記載日:2025年3月29日>

前回に引き続き、日本FP協会承認のSGで講師を務めて参りました「フアイナンシャル・プランの見直し~人生100年時代を迎えて~」の内容につき、ご紹介させていただきます。

https://note.com/embed/notes/n782a39475306

(注1)以前、「人生100年時代」あなたは大丈夫?①~③で書かせていただいた内容と重複している部分があります。
(注2)本講座は、CFP®の継続教育単位取得(職業倫理)対象でしたが、職業倫理の内容等を割愛させていただき、さらにnote 記事用に一部修正しております。
(講義の内容を基本としていますので、いつもより堅い書き方になっています。)
(注3)よってもって、この記事を見たからといって、CFP®の継続教育単位を取得することは出来ませんので、悪しからず。

全体資料は、こちらになります。

ファイナンシャル・プランの定期的見直し(資料).pdf

それでは、資料にそって説明させていただきます!

5枚目のスライドで見直しの必要性を確認します。

ファイナンシャル・プランの定期的見直し(P5).pdf

皆さんの記憶にもあるかと思うのですが、2019年に金融庁から「高齢社会における資産形成・管理」が公表されて、「老後は2,000万円必要」ということを言ったもんだから、もう大変!…でした。
時の金融担当大臣だった麻生さんは「表現が不適切」と言って、報告書の受取を拒否…みたいなことが起きました。
しかしながら、この報告書には「この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。」と記載されていたわけですから、一概に不適切な表現というのもどうかと思うのですが、それほど波紋が大きかったということです。

この報告書には、附属文書として「高齢社会における資産の形成・管理での心構え」が別紙で付いていて、そこには、ライフステージ別の留意点が書かれています。
つまり、ライフプランの定期的な見直しの必要性を示しています。

ライフステージ別の留意点は見ていただいてのとおりですが、この中で特に見なければならないのが、リタイア期前後だと思います。
その中でも、まず最初に考えなければならないのが、就労継続等の収入の確保などの「収支の改善策の実行」だと思います。

6枚目のスライドをご覧ください。

ファイナンシャル・プランの定期的見直し(P6).pdf

ここからは、日本FP協会のHPにありました「人生 100年時代のライフプランニングの考え方」をもとに、ライフプランの見直しの視点について、考えていきたいと思います。

この資料の冒頭に、「これまでは現在の生活を基にして10~20年くらい先までのライフプランを作成する方法が主流でしたが、人生 100年時代にはそれでは不十分。100歳までの生活を思い描いて長期的なプランを立てることが重要です」と記載されています。
まさしく、そのとおりだと思います。

そして、前のスライドにもありましたが、まず最初に考えないといけないのが、就労継続等の収入の確保です。
そのために、高年齢者雇用安定法の改正が行なわれ、平成25年4月1日の改正では、65歳までの雇用機会の確保を義務化し、和3年4月1日の改正では、70歳までの就業機会の確保を努力義務とする改正が行なわれました。

具体的には、平成25年改正、スライドで言えば上の段の「65歳までの雇用機会の確保」というのは、各企業は「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」これらのいずれかの措置を取りなさい、という内容です。
ここで言う「継続雇用制度の導入」というのは、雇用している高年齢者を、本人が希望すれば定年後も引き続いて雇用する、いわゆる「再雇用制度」などの制度のことを言っています。

そして、令和3年改正、スライドの下の段の「70歳までの就業機会の確保」の方を見ると、「70歳までの定年の引上げ」「70歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」これらに加えて、4.と5.の2つが追加されています。
そして、よくよく見ると、「4.70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入」と書かれています。
これは、「今までの仕事を会社から独立して業務委託を受ける」ということを言ってまして、これは、国がシニア社員に向けて「辞めて独立する」という選択を勧めているものと思われます。
そして、本当に「辞めて独立」することができるのであれば、70歳までと言わず、80歳、90歳になっても働き続けることが可能になる訳です。

長くなってきましたね…。
今回はこれくらいにさせていただきましょうか…。
次回も続きを書かせていただきますので、引き続き、よろしくお願いいたします。

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