第7回 NISAとiDeCoをどう組み合わせるか:老後資産を最大化する“二層構造”戦略

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NISA拡大により、個人の資産形成制度は「NISA+iDeCo」という二つの柱が一般化してきました。どちらも税制メリットがあるため、「どちらを優先すべきか」「どう分けて使うべきか」などの相談が増えています。

本稿では、NISAとiDeCoを組み合わせた最適な運用設計を、リスク管理と税制面から整理します。

1. NISAとiDeCoは“役割が違う”

制度の性質は次のように整理できます。

制度主な役割メリット制約
iDeCo老後資産形成(長期専用)掛金全額が所得控除、運用益非課税、受取時の優遇原則60歳まで引き出せない
NISA資産形成の自由度を高めるいつでも売却可、非課税枠が大きい所得控除はなし

つまり、

  • iDeCo=老後資金の“コア”
  • NISA=人生全体の“サテライト”
    という関係が理想的です。

2. NISAとiDeCoの基本戦略

(1)iDeCoは“安定成長の核”

60歳まで引き出せない分、長期運用に特化し

  • 全世界株式
  • インデックス中心
  • ターゲットデート型
    などと相性が良い運用が向いています。

(2)NISAはライフイベントも見据える

  • 住宅購入
  • 教育費
  • キャリアの変化
  • 老後資金の上乗せ
    など多用途に対応できます。

(3)二つを組み合わせた“二層構造”が最適

  • 1階:iDeCo(老後資金の基礎)
  • 2階:NISA(柔軟性と成長を補完)

この形が、行動経済学的にも資産寿命を長く保ちます。

3. 実務的なアセットアロケーション

以下は一例です。

(例)40代会社員

  • iDeCo:全世界株式70%+債券30%
  • NISA:米国株 or オルカン or 高配当ETFなど自由度の高い枠

(例)30代独身

  • iDeCo:ターゲットデート型1本
  • NISA:成長資産中心(オルカン、S&P500など)

(例)50代

  • iDeCo:株式比率をやや抑制(ターゲットデート型が便利)
  • NISA:60代以降の取り崩しを意識した設計に移行

4. 注意点

(1)NISAとiDeCoで商品を“重複”させない

両制度で全世界株式を買う場合、過度に偏らないよう配分を調整する必要があります。

(2)受取時の税制を考える

iDeCoの受取は

  • 退職所得控除
  • 公的年金等控除
    のいずれかで税制優遇があります。

5. 長期戦略としての二制度連動

NISAとiDeCoをセットで考えると、

  • リターンの向上
  • 資産寿命の延伸
  • リスクの平準化
    を同時に達成しやすくなります。

結論

NISAとiDeCoは、どちらを選ぶかではなく「どう組み合わせるか」で効果が最大化します。老後資産の“核”をiDeCoで固め、資産形成全体の“自由枠”をNISAで補完する二層構造が最も合理的です。

両者の特徴と役割を理解し、重複や偏りのない形で組み合わせることが、長期資産形成の成功につながります。

参考

  • 金融庁資料
  • iDeCo公式サイト
  • 日本経済新聞 記事

という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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