家計を見直す際、最も効果が出やすいのが「固定費」の削減です。固定費は毎月必ず発生する支出であり、金額が大きいため、改善できれば年間で数万円以上の負担軽減につながります。
一方で、通信費や光熱費、サブスクなどは一度契約すると見直しの機会が少なく、支払い方法も惰性で続けてしまいがちです。
実は、これらの固定費はポイントと非常に相性が良く、支払い方法を整えるだけで“実質の負担”を軽くすることができます。本稿では、固定費をポイント活用で減らす具体的な方法について解説します。
1 なぜ固定費にポイント活用が効果的なのか
固定費は毎月決まって支払うため、ポイントがコンスタントに貯まるという特徴があります。
固定費とポイントの相性が良い理由
- 支払い額が一定で継続的
- クレジットカード払いに対応している場合が多い
- 条件付きでポイント倍率が上がるケースもある
- 自動的にポイントが貯まるため管理の負担が小さい
日々の買い物よりも固定費のほうが金額が大きく、年間を通じて見るとポイント獲得量は無視できません。
2 通信費をポイントでお得に
スマホやインターネット回線などの通信費は、固定費の中でも大きな割合を占めます。
キャリアを変えたりプランを見直すことが難しい場合でも、支払い方法変更だけで節約できるケースが多いのが通信費の特徴です。
(1)スマホ料金
- キャリアの提携クレジットカードで支払うと還元率が上がる
- 格安SIMの多くはクレジットカード払いが基本
- PayPay・楽天ポイントなどと連動するサービスも増加
例:
- 楽天モバイル → 楽天カード払いでポイントが貯まりやすい
- ソフトバンク → PayPay支払いと併用でキャンペーン参加可能
(2)自宅のネット回線
- 通信事業者+特定のクレジットカードでポイントアップ
- プロバイダ料もカード払いで一定割合のポイントが貯まる
- 回線とスマホを同一グループでそろえるとさらにお得になることも
3 光熱費とポイントの組み合わせ
電気・ガス料金は、年間合計するとかなりの支出になります。近年は電力・ガス会社の自由化が進み、キャッシュレス決済やポイント還元と連携できるプランが増えています。
ポイント活用例
- 電力会社のWeb明細登録でポイント付与
- 電気・ガスをまとめると追加ポイント
- 支払いをクレジットカードに一本化
- 電子マネー(WAON、nanacoなど)で支払い可能な自治体もある
特に「カード払いに対応していない」と思い込んでいる人が多いため、まずは支払い方法の確認がおすすめです。
4 サブスクは最優先で見直すべきポイント源
動画配信、音楽、書籍、クラウドサービスなどのサブスクは、便利である一方で“気づかぬ間に増える固定費”の代表例です。
サブスク×ポイント活用のコツ
- クレジットカード払いで継続的にポイント獲得
- 不要なサブスクを整理すればポイント効率が上がる
- 年額払いは高還元キャンペーンの対象になることも
- AppleやGoogle経由ではなく、公式サイト決済の方がお得なケースが多い
毎月のサブスクを「本当に使っているか」を見直すだけで、ポイントの無駄な流出も防げます。
5 日用品の購入は“ポイント運用ルール”を決める
固定費に準じる支出として、日用品や食品の購入があります。これらは節約効果が見えにくいですが、ポイントルールを決めると改善しやすくなります。
ルールの一例
- 毎月のポイントは日用品補填に使う
- スーパーは2店舗までに絞る
- ポイントアップデーを活用
- 仕事帰りのコンビニ買いは“ポイント対象支払い”に統一
ポイントを「貯める」だけでなく「使う場面を決めておく」ことで、家計効果は一気に高まります。
結論
固定費は一度仕組みを整えれば、毎月確実にポイントが貯まる“家計改善の土台”になります。
特に、
- 通信費
- 光熱費
- サブスク
- 日用品支出
の4つはポイントとの相性が良く、支払い方法の見直しだけで節約につながる領域です。
キャッシュレスとポイントを活かして固定費を軽減すれば、無理なく年間の支出を抑えることができます。
次回の第4回では、初心者でもすぐ実践できる「ポイントを使った節約術」を紹介していきます。
出典
・日本FP協会「トレンドウォッチ」
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
