日々の買い物やサービスを利用するだけで自然と貯まるポイントは、家計を助ける“もう一つの収入源”として注目されています。特に最近は、複数の店舗や企業で利用できる共通ポイントが普及し、生活のさまざまな場面でポイントを獲得できるようになりました。
ただし、ポイントサービスは種類が多く、貯め方や使い方が分散しがちです。「ポイントがあるはずなのに使えなかった」「気づいたら期限切れになっていた」といった経験がある方も少なくありません。
そこで本シリーズでは、ポイントを賢く活用して家計改善につなげる方法を体系的に解説していきます。第1回となる本稿では、ポイントを効率よくためる“基本戦略”について整理します。
1 ポイントはどこで貯まるのか
まずは、身近なポイントの貯まり方を確認しておきます。ポイント付与の仕組みは大きく次の5つに分類できます。
図表:ポイントが貯まる代表的な方法(参考:日本FP協会)
- 店舗利用:スーパー・ドラッグストアなどでポイントカードやアプリを提示すると貯まる
- ネットショッピング:通販サイトでの購入金額に応じてポイントが付与
- クレジットカード:支払い額に応じてポイントが貯まる(カードによって条件は異なる)
- ポイントサイト:アンケート回答や広告閲覧、サービスの利用で獲得
- 電子マネー:電子マネーで支払うと決済金額に応じてポイントが付与
このように、日常の支払い方法を少し工夫するだけで、ポイント獲得の機会は大きく広がります。特に、クレジットカードや電子マネーと店舗ポイントを組み合わせることで、二重取りにつながるケースも少なくありません。
2 効率よく貯めるなら「メインポイント」を決める
ポイントでよくある失敗が、「あれこれ手を出してポイントが分散してしまう」ケースです。
種類が増えるほど管理が複雑になり、
- 残高が把握できない
- 有効期限を忘れる
- どこで何が使えるか分からなくなる
といった“ポイント迷子”が発生します。
効率よくポイントを貯めたい場合は、メインとなるポイントを1つ決めることが最重要です。
メインを決めるメリット
- 付与ポイントが集中して貯まりやすい
- 使えるポイントが増えて家計の節約に直結する
- キャンペーン情報が追いやすい
- 管理の手間が減る
たとえば、普段使うクレジットカードを1枚に統一すれば、どこで買い物をしても同じポイントがたまります。さらに、日常的に利用するスーパーやドラッグストアを固定すれば、その店舗独自のポイントも積み上がりやすくなります。
3 ポイント活用の第一歩は「支払いの整理」
ポイントを効率よくためるためには、支払い方法の整理が欠かせません。
複数の支払い方法を併用していると、どこにポイントが貯まるのかが見えづらくなります。
最初に整理するポイント
- クレジットカードは1枚を軸にする
- 電子マネーは普段使いを1つに
- よく使うネットショップを固定
- スーパーやドラッグストアも可能な範囲で絞る
こうした選択と集中によって、ポイントは驚くほど貯まりやすくなります。
「ポイントをためる」が目的ではなく、「家計を整える仕組みづくり」が目的であることを意識すると、無駄のないポイント生活が実現できます。
結論
ポイントは小さな積み重ねですが、意識して貯めると年間数千円から数万円の節約につながることもあります。そのためには、まずメインのポイントを決めて支払い方法を整理することが不可欠です。
日常生活の中でポイントが自然と貯まる仕組みをつくることで、家計の効率化が進み、ポイントが“第四の収入源”として役立つようになります。
次回の第2回では、キャッシュレス決済とポイントの二重取りを実現する具体的な方法について解説します。
出典
・日本FP協会「トレンドウォッチ」
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
