「老後はやっぱり持ち家の方が安心だよね」
「いや、賃貸なら身軽に暮らせるし、自由でいい」
こんな会話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際、人生100年時代において「終の住処」をどうするかは、とても大きなテーマです。
今回は、持ち家と賃貸のメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
1.持ち家の安心ポイントと注意点
(1)メリット
①家賃を払い続けなくてよい
ローンを完済していれば、住居費は固定資産税や修繕費のみ。
老後の収入減に備えやすい。
②資産として残せる
家は相続財産になるので、子どもや家族に引き継げる。
③リフォームや改修が自由
バリアフリーにしたり、趣味の部屋を作るなど、自分好みにできる。
(2) デメリット
①修繕費がかかる
屋根や外壁の塗装、給湯器交換など、10年単位でまとまった費用が必要。
②老朽化リスク
高齢になったときに、階段の多い家や広すぎる家は住みにくい。
③売却の難しさ
地方や郊外の家は買い手がつかず、空き家リスクになることも。
2. 賃貸の安心ポイントと注意点
(1)メリット
①住み替えが自由
体力や健康状態に合わせて、平屋・駅近・サービス付き高齢者住宅などへ移れる。
②修繕費不要
大きな修理やメンテナンスは、大家や管理会社が対応。
③老後資金を住まいに縛られない
住宅ローンや大規模リフォームに資金をかけず、手元資金を他に回せる。
(2)デメリット
①家賃を払い続ける必要がある
長生きすればするほど、家賃総額は大きくなる。
②高齢者の入居ハードル
「年齢」「保証人」などの理由で、希望する物件が借りにくくなる可能性がある。
③資産として残らない
子どもに残す財産にはならない。
3.どちらが安心?
判断のポイント結論は「人それぞれ」ですが、次の視点が参考になります。
①収入と資産のバランス
退職金や年金額によって、家賃を払い続けられるか、リフォーム費用を出せるかが変わります。
②家族構成
相続してほしい家族がいるかどうか。
子どもが都市部に住み続けるなら、地方の持ち家は空き家リスクに。
③健康とライフスタイル
階段の多い一戸建てに住み続けるのは大変。
賃貸ならバリアフリー住宅に移れる柔軟さが強み。
持ち家は「安心感」と「資産価値」、賃貸は「自由さ」と「柔軟性」…
どちらにもメリット・デメリットがあります。
大切なのは「いまの収入・資産」「これからのライフスタイル」「家族との関係」を総合的に考えることだと思いますね。
ということで、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、引き続きよろしくお願いいたします。
持ち家 VS賃貸…老後はどちらが安心?
FP
