パソコンの性能を決める最も重要な要素が、CPU・メモリ・ストレージ(SSD) の3つです。
「Core i5 でいいのか?」「8GB と 16GB はどれだけ違うのか?」「SSD の容量はどれくらい必要?」など、ほとんどの人が購入前に迷います。
この3点を正しく選べば、パソコンは5年以上快適に使えます。逆に間違えると、数年以内に買い替えになり、費用の無駄につながります。
この記事では、専門用語を極力使わずに、最適なスペック選びができるよう分かりやすく整理します。
1. CPU(頭脳):まずはここから決める
CPUはパソコンの動作スピードを決める“頭脳”です。
CPU選びを誤ると、どれだけメモリを増やしても快適にはなりません。
■ CPUの基本ライン(2024〜2025年目安)
● Intel(Windows)
- Core i3:軽作業向け(文書作成・ネット閲覧)
- Core i5:標準的な処理性能(在宅勤務・オンライン会議)
- Core i7:高負荷作業(動画編集・画像編集)
- Core i9:プロ用途・重い3D作業
● AMD Ryzen(Windows)
- Ryzen 3:軽作業
- Ryzen 5:在宅勤務〜一般用途の王道
- Ryzen 7:画像・動画編集まで快適
- Ryzen 9:クリエイター・3D用途
● Appleシリコン(Mac)
- M1・M2:日常作業〜軽い編集まで十分
- M1 Pro/M2 Pro/M3:動画編集・クリエイティブ向け
- M1 Max/M2 Max:プロ用途
- M3 Pro・M3 Max:最新世代の上位モデル
■ 用途別・最適CPUランキング
● 文書作成・会計・ネットだけ
→ Core i3/Ryzen 3/M1
● 在宅勤務・オンライン会議
→ Core i5/Ryzen 5/M2
● 写真編集・軽い動画編集
→ Core i7/Ryzen 7/M1 Pro/M2 Pro
● YouTube制作・4K編集
→ Core i7以上/Ryzen 7以上/M3 Pro〜
● ゲーム・3D作業
→ Core i7/Ryzen 7以上(+専用GPU)
2. メモリ(作業スペース):16GBが“安全基準”
メモリは、アプリを同時に開くための「作業机」の広さです。
■ メモリはこれを選ぶ(結論)
- 一般ユーザー → 16GB
- ゲーム・動画編集 → 32GB
- 軽作業だけ → 8GB でも可(ただし将来性は低い)
● 8GBで起きる問題
- Chromeのタブを多く開くと動作が重くなる
- Zoom+Excel+資料共有でカクつく
- OSアップデート後に不安定になることが多い
● 16GBのメリット
- 在宅勤務〜軽めの編集まで全て快適
- 数年後でも性能不足になりにくい
- コストとのバランスが最も良い
● 32GBを選ぶべき人
- 本格的な動画編集
- 写真編集で大量のRAWデータを扱う
- 3Dモデリング・AI生成系ソフトを使う
3. ストレージ(SSD):最低512GBが現実的
ストレージはデータの“引き出し”で、写真・アプリ・動画などを保存する場所です。
■ SSDの容量はこれが基準
- 256GB:最低限(初心者・学生)
- 512GB:最もバランスが良い
- 1TB以上:写真・動画を多く保存する人
● なぜ256GBは厳しいのか?
- OSとアプリだけで100GB前後を使用
- 残り容量が少ないと動作が急に遅くなる
- 写真・Zoom録画・動画編集データで圧迫されやすい
● 外付けSSDで増やすのも有効
- 1TBの外付けSSDが1万円台
- 写真や動画の保存先に最適
- バックアップにも使える
4. 最適構成はこれ(迷ったらこの基準でOK)
■ 一般ユーザーの最適解
- CPU:Core i5/Ryzen 5/M2
- メモリ:16GB
- SSD:512GB
在宅勤務、写真管理、オンライン会議、資料作成までほぼ全対応。
■ クリエイターの最適解
- CPU:Core i7/Ryzen 7/M3 Pro〜
- メモリ:32GB
- SSD:1TB
動画編集・加工・業務利用まで余裕。
■ 学生・ライトユーザー向け
- CPU:Core i3/Ryzen 3/M1
- メモリ:8GB
- SSD:256GB(+外付けSSD併用)
コストを抑えつつ、基本作業は問題なし。
5. 性能を“長持ち”させる選び方のコツ
■ CPUは型落ちの上位モデルを狙う
例)Core i7(1世代前)はCore i5 最新より快適なケースが多い
■ メモリは後から増設できるか確認
Windowsはモデルによって増設可能
Macは全機種で後付け不可(購入時に決める必要あり)
■ SSDは外付けで補えるのでCPU・メモリ優先
“性能はCPUとメモリで決まる” と考えて間違いありません。
結論
CPU・メモリ・SSDの3点を正しく選ぶことで、パソコンは5〜7年快適に使えます。
最も重要なのは「用途に合ったCPU」と「メモリ16GBを基本とすること」です。
- ライト:Core i3/8GB/256GB
- 標準:Core i5/16GB/512GB
- 編集・クリエイティブ:Core i7/32GB/1TB
この基準に沿って選べば、性能不足にも過剰投資にもならず、失敗のないパソコン選びができます。
出典
・Intel/AMD/Apple 公式資料
・主要メーカー(Dell・HP・Lenovo・Apple)の製品仕様
・オンライン会議・動画編集アプリの推奨スペック
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
