第3回:失敗しない中古スマホの選び方 バッテリー・傷・保証をどう見る?

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スマホ価格の高騰が続くなか、中古スマホ市場は急速に広がっています。新品の半額以下で購入できるケースも多く、「性能は十分なのに予算を抑えられる」と人気が高まっています。

しかし、中古スマホは状態にばらつきがあり、知識がないまま購入すると「バッテリーがすぐ減る」「画面に傷がある」「メーカー保証が切れている」などのトラブルにつながることもあります。

この記事では、中古スマホを選ぶ際に絶対に押さえておきたいポイントを整理し、安全に賢く購入するための実践的なチェックリストを紹介します。

1. まず把握すべき「中古スマホの3つのリスク」

中古スマホには次のような特徴があります。

  1. バッテリー劣化の個体差が大きい
    → 同じ機種でも購入時点で寿命が半分近くまで短くなっていることもあります。
  2. 外装(傷・へこみ)に大きく差がある
    → 表示ランク(A・B・Cなど)だけでなく実物の写真を必ず確認したいポイントです。
  3. 保証の有無が店舗ごとに異なる
    → 故障時に不安を残さないためにも保証条件は必ずチェックしたい項目です。

これらを踏まえて、以下では“どこを見れば安全か”を具体的に解説します。


2. バッテリーの状態は最重要チェック項目

中古スマホで最も困りやすいのがバッテリー劣化です。

■ iPhoneの場合(バッテリー最大容量)

バッテリー状態は「設定 → バッテリー → バッテリーの状態」で確認できます。

  • 90%以上:ほぼ問題なし(当たり個体)
  • 85~89%:一般的な中古レベル(実用面では十分)
  • 84%以下:劣化が目立ち、交換を検討

中古店によっては最大容量の記載がない場合もありますが、信頼度の面で“容量表記ありの店舗”を選ぶのがおすすめです。

■ Androidの場合

AndroidはOSによって表示方法が異なるため、バッテリーの実容量が公開されていないこともあります。その場合は以下の基準で判断します。

  • “バッテリー良好”などの店の表記
  • 発売からの経過年数(2年以上は要注意)
  • 充電回数が明記されているか

バッテリー交換に対応した店舗での購入なら、経年モデルでも安心です。


3. 傷や外装のチェックは「写真の枚数」で判断

中古スマホでは表示ランク(A・B・Cなど)がよく使われますが、「ランクの定義は店舗ごとに違う」点に注意が必要です。

■チェックポイント

  • フレームの角に打痕がないか
  • カメラ周囲にひび割れがないか
  • 画面にスジ状の傷(擦過痕)がないか
  • 背面に割れ・浮きがないか

“写真が10枚以上ある店舗”は状態記載が丁寧で信頼性が高い傾向があります。
逆に写真が少ない店舗は避けるのが無難です。


4. 保証の有無は「後からの安心感」を決める

故障リスクを抑えるため、保証制度がある店舗は安心です。

■中古店でよくある保証

  • 30日保証
  • 3カ月保証
  • 6カ月保証
  • 1年保証(大手チェーン)

保証内容は主に以下を含みます。

  • 初期不良への対応
  • 動作不良時の交換または返金
  • 不当な破損は対象外(落下・水没など)

保証期間が長いほど価格はやや高くなるものの、総合的な安心感は大きくなります。


5. SIMロック解除と「周波数の適合性」も確認

最近はほとんどの端末がSIMフリー化されていますが、古い中古端末にはSIMロックが残っていることもあります。

加えて、Androidでは通信会社ごとに対応バンドが異なるため、次の点を確認しておきたいところです。

  • SIMフリーであるか
  • 購入後に使用する通信会社のバンドに対応しているか

特に楽天モバイルを利用する場合は対応バンド(Band 3など)の確認が重要です。


6. 中古スマホ購入の「おすすめルート」

価格・安心感・在庫の豊富さの観点から、次の順で検討するのが効率的です。

  1. 大手中古専門店(イオシス、じゃんぱら、ゲオなど)
    → 保証つき/状態明記が丁寧/返品対応がしっかり
  2. オンライン中古ショップ(中古デジタル系EC)
    → 写真の枚数が豊富、比較検討しやすい
  3. フリマアプリ(メルカリなど)
    → 価格は安いがリスクが大きい
    → 初心者には不向き(保証なし・個体差大)

7. 中古スマホを“長く快適に使う”ためのポイント

中古スマホは新品より寿命が短いと考えがちですが、適切に選べば長く使うことができます。

  • バッテリー交換を前提に購入する
  • こまめにOSアップデートを確認
  • 購入後にケース・フィルムで保護する
  • バッテリー残量20~80%での運用を心がける

特にバッテリー交換(Appleなら1〜2万円前後)を前提にすると、耐用年数が大きく伸びてコスパが改善します。


結論

中古スマホは「価格の安さ」と「状態の個体差」が両立する、選び方が重要な商品です。
バッテリー・外装・保証という3つのポイントを押さえれば、トラブルを避けつつ安心して使える1台を見つけることができます。

新品にこだわらず、賢く選べばスマホの買い替えコストを大幅に抑えられるため、高価格スマホの時代において「中古の活用」は非常に有効な選択肢です。

出典

・日本経済新聞「スマホ端末『残価設定』の損得」(2025年11月21日)
・中古スマホ専門店の公開情報
・総務省・通信会社各社の公開資料


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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