第2回:スマホ端末の買い方を徹底比較 直販・通常分割・中古・残価設定のどれが得か

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最新スマホの価格が高騰し続けるなか、消費者が選べる購入方法は多様化しています。AppleやGoogleなどメーカーの直販ストア、通信会社での通常分割払い、中古スマホ専門店の利用、そして前回取り上げた残価設定型プランなど、選択肢は幅広くなっています。

しかし、それぞれの仕組みや特徴を正確に理解しなければ、「お得に買ったつもりが、実は割高だった」ということも起こりかねません。
この記事では、主要な4つの購入方法を比較し、自分に合った最適な方法を見つけるためのポイントを整理します。

1. メーカー直販(Apple Store・Google Store など)

最もシンプルで分かりやすい買い方です。

特徴

  • 一括払いが基本だが、分割払い(Appleローンなど)も選べる
  • キャリア縛りがなく、自由な通信プランを選べる
  • 下取りプログラム(Trade In)が利用可能
  • 価格がもっとも透明で、“実質負担額”などの複雑な条件が少ない

向いている人

  • 端末を長く(3〜4年以上)使う
  • 通信会社を乗り換える可能性がある
  • シンプルに安く買いたい

メリット

  • 総支払額が安くなるケースが多い
  • 中古市場でのリセール価値が高い
  • 不要なオプション契約を避けやすい

デメリット

  • 月々の負担額を最小にしたい人にはやや重い
  • 初期費用は他のプランより大きくなりやすい

2. 通信会社の通常分割払い

ドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルなど、キャリア契約と同時に端末を購入する方法です。

特徴

  • 36回払い、48回払いなど長期分割に対応
  • 月々の負担は小さい
  • 一部の料金プランとセットで割引がつくこともある

向いている人

  • 通信会社を変える予定が当面ない
  • 初期負担を抑えつつ端末をしっかり所有したい

メリット

  • 事務手続きがまとめて済む
  • 長期分割で負担感が少ない

デメリット

  • キャリア変更がしにくい
  • プラン縛りが強い場合がある
  • 総支払額は直販より高くなる傾向

3. 中古スマホを購入(専門店・オンライン)

近年は中古スマホ市場が急成長しており、程度が良い端末を安く手に入れられます。

特徴

  • 新品の半額以下の商品も多い
  • 中古保証(6カ月〜1年)がつく店舗も増えている
  • バッテリー状態や傷を確認して選べる

向いている人

  • コスパ重視
  • 最新機能より「そこそこ良いスマホ」で十分
  • 2〜3年使えれば良い

メリット

  • 圧倒的に費用が安い
  • 在庫が豊富で選びやすい

デメリット

  • バッテリー消耗の個体差がある
  • メーカー保証が残っていない場合がある
  • 最新機種の中古は割高になりがち

4. 残価設定型プラン(キャリアの返却前提プラン)

前回の記事で解説した方式で、短期間で買い替え続ける人向けです。

特徴の再整理

  • 実質的には「1〜2年のスマホレンタル」
  • 月々の負担は大幅に軽くなる
  • 返却時の傷や破損で追加請求の可能性

向いている人

  • 毎年〜2年ごとに必ず買い替える
  • 最新モデルを常に使いたい
  • 初期負担を最小化したい

デメリット(特に重要)

  • 3年以上使うなら総額は割高
  • 返却条件を満たさないと追加費用
  • 信用情報(CIC)に契約が記録される

主要4つの買い方を「費用 × 使い方」で比較

買い方月々の安さ総支払額自由度買い替え頻度向いている人
メーカー直販中〜低長期利用派
通常分割キャリア固定OKの人
中古購入コスパ最重視
残価設定××買い替えが早い人

買い替え頻度が最も重要な判断軸

  • 1〜2年で替える → 残価設定が有力
  • 3〜4年使う → 直販(or 中古)のほうがほぼ確実に安い
  • 価格重視 → 中古購入が最強の選択肢

結論

スマホの購入方法は一見すると複雑ですが、もっとも大切なのは「自分が何年使うか」という点です。短期間で買い替えるほど残価設定型プランのメリットが大きくなり、長く使うほどメーカー直販や中古購入が有利になります。

通信会社の分割払いは「初期負担は少なくしたいが端末は所有したい」という人に向いており、キャリア変更をあまりしない場合は使い勝手の良い方法です。

スマホは生活必需品だからこそ、数万円の差が数年で積み上がります。自分の利用期間・通信プラン・買い替えサイクルを踏まえ、最も納得できる買い方を選ぶことが、家計の無駄を減らす近道になります。

出典

・日本経済新聞「スマホ端末『残価設定』の損得」(2025年11月21日)
・総務省公開資料
・通信会社各社の公表情報(ドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイル)
・中古スマホ取扱店の公開情報


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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