日本の個人金融資産がついに 2000兆円 の大台に到達しました。
高齢化に伴う資産の移転、投資環境の改善、新NISAの普及。
こうした変化の中で、個人マネーが「投資」に向かいやすい環境が整いつつあります。
この巨大資金を背景に、アクティブETF市場は今後どのように成長するのでしょうか。
本記事では、2000兆円時代の“マクロ環境”とアクティブETFの実践的な活用法を整理します。
1. 2000兆円の内訳:実は“投資余力”が非常に大きい
日本の個人金融資産の内訳は以下の通りです。
- 現金・預金 約1100兆円
- 保険など 約500兆円
- 株式・投信 約250兆円
半分以上が現金 で寝ています。
新NISAにより、ここから投資に向かうマネーが増えると考えられています。
2. なぜアクティブETFが注目されるのか?
● 理由①:投信・ETFが“主役”の時代に入った
銀行・証券が新NISA向けの商品強化 →
アクティブETFもラインナップに入りやすい。
● 理由②:個人投資家が“テーマ性”を求め始めた
特に20〜40代の投資家は、
- AI
- 半導体
- インフラ
- ヘルスケア
への関心が高い。
● 理由③:SBI・アライアンスバーンスタインの参入
販売チャネルの広さから、普及ペースが加速する可能性。
3. 巨大マネーが「本当に向かう」のはどこか?
短期ではなく、中長期で流れが向かう領域 を予測することが重要です。
■ 伸びる可能性が高い領域
- AI・半導体
- 日本株のガバナンス改善テーマ
- 高配当株
- 宇宙・防衛
- 医療・創薬
- デジタルインフラ
これらは構造的な成長トレンドであり、個別株よりETF向きです。
4. 2000兆円時代のアクティブETF戦略(実践編)
● 戦略①:高齢層(50〜70代)は“高配当×低リスクテーマ”
- 高配当ETF
- ディフェンシブ株(生活必需品・医療)
→ 配当+値上がりを狙う
● 戦略②:現役世代(20〜50代)は“成長テーマ×長期保有”
- AI・半導体
- 宇宙・インフラ
- 新興国成長ETF
● 戦略③:資産が大きい人は“複数テーマを組み合わせる”
(AI×ヘルスケア×高配当など)
5. 実際の配分モデル(例)
■ 安定型
- インデックス:80%
- アクティブETF:20%
■ 成長型
- インデックス:60%
- アクティブETF:40%
■ 積極型
- インデックス:50%
- アクティブETF:50%
いずれも“インデックスが土台”である点が重要です。
結論
2000兆円時代は、個人マネーが「投信・ETF市場」に本格的に流入する転換点となります。
アクティブETFはその中でも、テーマを軸にした“長期成長取り込みツール”として強い存在感を発揮します。
巨大マネーの流れを読みながら、バランスよくアクティブETFを組み合わせることが、今後の資産形成において非常に有効です。
出典
・日本銀行「資金循環統計」
・ETF市場資料
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
