アクティブETFは強力な投資ツールですが、誤った使い方をすると大きな損失や機会損失につながります。
本記事では、アクティブETFで起こりがちな“失敗例”を整理し、それを避けるための実践ポイントを解説します。
1. 落とし穴①:テーマの“旬”だけで飛びつく
AI、半導体、脱炭素などのテーマは注目されやすいため、
- 人気 → 購入 → その直後に失速
というパターンが起こりやすいです。
特に短期ブームに乗るだけの投資は、アクティブETFの本質を活かせません。
2. 落とし穴②:1テーマ集中でリスクが肥大化
アクティブETFはテーマに集中するため、1本だけに偏ると
- 値動きが大きい
- 下落時にメンタル維持が難しい
- 分散が効かない
という状態になります。
最低でも2〜3テーマに分散することが必須です。
3. 落とし穴③:インデックスより“高コスト”を理解していない
アクティブETFの信託報酬は0.5〜1.0%台が多く、長期になるほど差が積み上がります。
- インデックス中心(NISAの基本)
- アクティブ=補助的に使う
という基本構造を守ることが大切です。
4. 落とし穴④:短期で売買を繰り返してしまう
アクティブETFは値動きが大きいため、短期売買は損失を誘発します。
- 「下がったから売る」
- 「別のテーマが人気だから乗り換える」
これは最悪のパターンです。
アクティブETFはあくまで 中長期保有 が前提です。
5. 落とし穴⑤:海外テーマETFの“為替リスク”を見落とす
米国株のETFを買う場合、
- 円高 → 評価額が下がる
- 円安 → 評価額が上がる
という為替影響を受けます。
アクティブETFはテーマに集中するため、為替リスクが加わると変動幅がさらに大きくなります。
6. 落とし穴⑥:ETFの“流動性(売買しやすさ)”を無視
テーマ型ETFは、インデックスETFと比べて売買高が少ないことがあります。
- スプレッドが広い
- 売りたい時に売れない
- 意図せぬ価格で約定する
SBI参入後はこの点は改善が期待されますが、ETF選びでは重要なポイントです。
7. 落とし穴⑦:NISAと課税口座の使い分けを誤る
アクティブETFは配当や売却益が出やすいため、
- NISA → 長期保有・成長テーマ
- 課税口座 → 短期調整・高配当など
という使い分けが現実的です。
結論
アクティブETFは、正しく使えばインデックス投資では到達できないリターンを狙える一方、誤った使い方をすると大きな失敗につながります。
- テーマに飛びつかない
- 分散する
- 中長期で保有する
- コスト・為替・流動性を理解する
この4点を押さえることで、アクティブETFを“資産形成の武器”として最大限に活用できます。
出典
・国内外アクティブETFの運用資料
・ETF市場統計
・投資家行動に関する研究資料
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
