<記載日:2025年8月10日>
前回の記事で、すぐに始めやすい相続対策例として「家族信託の活用」と書きました。
今回は、この「家族信託の活用」について書かせていただきます。
将来、認知症になったら…
・財産管理を家族に任せたい
・遺言は作ったけど、柔軟に動ける仕組みがほしい
そんな不安を抱えている方へ…
今、注目されている”新しい財産管理のカタチ”が「家族信託」です。
ところで、家族信託って何?
そうですね…
一言でいえば…
「信頼できる家族に、財産の管理・処分を託す仕組み」です。
・自分(=委託者)が
・信頼する家族(=受託者)に
・将来のために財産の管理・処分などを任せて
・最終的には受取る人(=受益者)のために使うという、契約による柔軟な仕組みです。
具体的な例で言うと…
母が元気なうちに、長男にアパート経営を託す契約をしておく。
万が一認知症になっても、長男が管理・修繕・売却の判断ができる。
つまり、本人の判断能力がなくなっても「止まらない仕組み」なのです。
家族信託のメリットは…
・認知症対策になる(資産凍結を防ぐ)
・死後の財産承継もコントロールできる
・不動産・賃貸経営など、実務的な資産管理に強い
・成年後見より柔軟・自由度が高い
逆に、デメリットはと言うと…
・専門家の設計支援がないと複雑になりがち
・金融機関や役所の理解がまだ十分でない場合も…
・信託契約後は、自分が自由に動かせなくなる財産もある
メリデメは、こんな感じでしょうか…。
じゃあ、家族信託は、どんな人に向いているんでしょうか…?
・高齢の親を持つ 50~60代の方
・不動産や事業を子世代に承継したい方
・遺言だけでは不十分と感じている方
・成年後見制度には消極的な方
・認知症リスクへの備えをしたい方
こんな感じの人にむいているんでしょうね…。
遺言や成年後見制度と比較すると、こんな感じになりますか…。
◆ 従来制度との比較

以前の記事で、「おひとりさま」の認知症対策について、任意後見制度の活用を紹介しましたが…
https://note.com/holy_rail8331/n/n430a2857ec1c?sub_rt=share_sb
ご家族がいらっしゃる場合は「家族信託」の活用も良いかもしれませんね..。
是非、検討してみてください。
本日は以上とさせていただきます。
次回以降も引き続き、よろしくお願いいたします。