2025年の4月から9月までの半年間、日経平均株価は 9315円も上がり、半期としては過去最大の伸びを記録しました。
でも「なんでそんなに上がったの?」と感じる方も多いでしょう。
今回は、初心者でも分かるように、この株高の理由を整理してみます。
1. 日経平均株価ってなに?
まず基本から。
日経平均株価とは「日本を代表する225社の株価を平均した数字」です。
・上がれば「日本の株全体が元気」
・下がれば「日本の株全体がしんどい」
そんな目安になります。
今回の半年間では、この日経平均が大きく上がったのです。
2. 株価を押し上げたのは「AI関連株」
今回の主役は AI(人工知能)関連の会社 でした。
特に大きかったのはこの3つ:
- ソフトバンクグループ(スマホや投資で有名)
- アドバンテスト(半導体の検査装置メーカー)
- 東京エレクトロン(半導体製造装置メーカー)
この3社だけで、日経平均の上げ幅の 半分以上(56%) を占めていました。
つまり「AI関連株がぐいぐい引っ張った結果、日経平均が上がった」といえます。
3. なぜAI関連株が人気なの?
背景にあるのは 生成AIブーム です。
米国のエヌビディアという会社が作る高性能半導体を使って、AIの学習や処理が進んでいます。
AIを動かすには「とんでもなく複雑な半導体」が必要です。
その製造装置を作っているのが日本企業。
つまり、世界のAI需要が伸びるほど、日本企業にお金が流れやすくなります。
4. 株価を支えたもう1つの理由 ― 自社株買い
実は、株価を上げているのはAI関連だけではありません。
企業が自分の会社の株を買い戻す「自社株買い」も強力な下支えになりました。
2025年4~9月の自社株買い枠は 10兆円超 と過去最高。
海外投資家よりも、日本企業自身が一番の買い手になっているのです。
イメージとしては「企業が株価を応援するために、自分で株を買って押し上げている」感じです。
5. これからの注意点
ただし、注意も必要です。
- 夏以降の株高はスピードが速すぎる
- 決算発表で期待に届かなければ、一気に売られる可能性
例えば東京エレクトロンは7月に業績見通しを下方修正して株価が下がりましたが、その後AI人気で持ち直しました。
とはいえ、業績が本当に改善しなければ「期待先行」だったと失望される可能性もあります。
6. 投資初心者はどうすればいい?
株が上がっていると「今からでも買った方がいい?」と焦りがちですが、落ち着いて考えることが大切です。
✅ AI関連は成長分野だけど、すでに株価が高くなっている
✅ 自社株買いは心強いが、永遠に続くわけではない
✅ 決算発表や世界の景気で流れはすぐ変わる
初心者におすすめなのは、「一社に集中投資」ではなく「分散投資」。
例えば
- 日経平均に連動する投資信託
- AIや半導体分野に投資するETF
などで、少しずつコツコツ積み立てていくのが安心です。
まとめ
・2025年上期の日経平均は AI関連株と自社株買い が主役で過去最大の上げ幅を記録
・ただし「期待先行」で割高になっている可能性もある
・初心者は「今すぐ飛びつく」より「分散して長期でコツコツ」が安心
📌 参考
「日経平均、半期上げ幅最大」日本経済新聞(2025年10月1日付)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO91648350Q5A930C2EA1000/
という事で、今回は以上とさせていただきます。
次回以降も、よろしくお願いします。
