2026-02

経営

企業統治は「率」から「額」へ――成長投資と株主還元の再設計

近年、企業統治指針の改訂議論は「資本効率の向上」から一歩進み、「成長投資と株主還元をどう両立させるか」という段階に入っています。ROEやPBRといった指標を軸に資本効率を高めてきた日本企業ですが、その一方で、設備投資や研究開発、人材投資が十...
経営

カネ余り中小型株と資本効率改革の行方

企業の手元資金が積み上がるなか、株主の視線が一段と厳しくなっています。とくに現預金比率の高い中小型企業に対し、配当増額や自社株買いを求める株主提案が増加しています。2026年の株主総会シーズンは、「最適な資金水準」と「資本効率の説明責任」が...
経営

中小企業に広がる選択型福利厚生――カフェテリアプランは賃上げの代替となり得るか

賃上げ圧力が高まる一方で、原材料費や人件費の上昇に直面する中小企業にとって、固定費の増加は大きな経営課題です。そうしたなか、従業員が福利厚生メニューを自由に選べる「カフェテリアプラン」が、中小企業向けに簡素化・低コスト化されて提供され始めて...
経営

上場はゴールではない――PE伴走型・非公開化という成長戦略

新興企業にとって、上場は長らく「成長の到達点」と位置づけられてきました。しかし足元では、上場後にあえて株式を非公開化し、再成長を目指す動きが広がっています。背景にあるのは、グロース市場における小粒上場問題、短期業績への市場圧力、そして成長投...
効率化

インドが挑むAI「第三極」構想――グローバルサウス連携は世界秩序を変えるか

人工知能(AI)をめぐる国際競争は、これまで米国と中国の二極構造で語られてきました。しかし、インドがその構図に風穴を開けようとしています。ニューデリーで開催された「AIインパクトサミット」において、モディ首相は「AIの民主化」を掲げ、グロー...
FP

デジタル社債上場が拓く個人参加型社債市場の可能性

近年、日本の資本市場では株式市場中心の構造から、多様な資金調達手段の拡充へと議論が広がっています。その一つの象徴的な動きが、SBIホールディングスによるデジタル社債の上場計画です。報道によれば、2025年度中にも大阪デジタルエクスチェンジ(...
FP

現金を超えたカード決済――キャッシュレス時代の家計と税務の視点

家計の支払い手段に大きな転換点が訪れました。2025年、クレジットカード決済の比率が初めて現金を上回ったと報じられています。インフレ下でのポイント還元の活用、ネット通販の拡大、そして決済端末の普及が背景にあります。本稿では、キャッシュレス決...
政策

消費税率変更に備えるレジ改革と税制の方向性

消費税をめぐる議論が、制度論から実務インフラ整備へと一段踏み込んできました。第2次高市内閣の閣僚指示書に「消費税率の変更に柔軟なレジシステムの普及」が明記されたことは、単なる技術論ではなく、税制変更を前提とした政策準備のシグナルといえます。...
効率化

デジタル弱者と税務行政の公平性問題― DX推進の陰で問われる「実質的公平」 ―

税務行政のデジタル化は加速しています。マイナンバーカード申告の推進、ID・パスワード方式の新規発行停止、閉庁日対応の縮小など、制度は明確にオンライン前提へと移行しています。効率化やコスト削減の観点では合理的な流れです。しかし、その一方で浮上...
効率化

高齢納税者へのデジタル支援の実務設計― マイナカード時代に求められる支援モデルの再構築 ―

確定申告のデジタル化が進み、マイナンバーカードによる申告が標準となりつつあります。しかし、高齢納税者にとっては、利便性よりも不安のほうが大きい場合があります。・暗証番号を覚えていない・スマートフォン操作に慣れていない・電子証明書の更新を理解...