親の介護を「抱え込まない」という選択――働きながら介護と向き合うために

FP
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親の介護は、ある日突然、現実として立ち上がってきます。
仕事や家庭がある中で介護が始まると、多くの人が「自分たちだけで何とかしなければならない」と考えがちです。しかし、その思い込みこそが、介護を長期的に続けるうえで大きな負担となる場合があります。

近年、働きながら家族の介護を担う、いわゆるワーキングケアラーが増えています。管理職世代にとっても、決して他人事ではありません。本稿では、親の介護を「抱え込まない」ための考え方と、制度や専門職との関わり方について整理します。


親の介護は「突然始まる」

介護は、育児のように段階的に予測できるものではありません。
病気やけがをきっかけに、ある日を境に生活が一変することも珍しくありません。そのため、心の準備や知識がないまま、家族だけで対応しようとしてしまうケースが多く見られます。

特に共働き世帯では、仕事と介護の両立が大きな課題となります。時間的な制約だけでなく、精神的な負担が積み重なり、仕事のパフォーマンスや自身の健康に影響を及ぼすこともあります。


「家族だけでやる=親孝行」ではない

親の介護を家族だけで担うことが、必ずしも親孝行とは限りません。
介護は終わりが見えにくく、身体的・精神的な負担が長期間続くことが特徴です。無理を重ねた結果、介護する側が疲弊してしまえば、介護の質そのものが低下してしまいます。

大切なのは、家族がすべてを背負うことではなく、親にとってより良い介護環境を整えることです。そのためには、外部の力を上手に借りる視点が欠かせません。


介護は「チームプレー」で進める

介護は一人や一家族で完結するものではなく、専門職によるチームプレーです。
地域包括支援センターへの相談を起点に、ケアマネジャーと連携し、介護保険制度を活用することで、訪問看護師やヘルパーなどの専門職が関わる体制を構築できます。

家族の役割は、すべてを自分で行うことではなく、介護全体を調整・管理する立場になることです。いわば「介護プロジェクトのマネジャー」として、必要な支援を適切につなぐことが、持続可能な介護につながります。


介護リテラシーを高める重要性

日本の介護保険制度は、国際的に見ても充実しています。
一方で、制度の内容や利用方法が分かりにくく、必要な支援につながるまでに時間がかかるケースも少なくありません。その結果、利用できる制度があるにもかかわらず、家族だけで抱え込んでしまうことがあります。

介護を抱え込まないためには、早い段階で基本的な知識を身につけることが重要です。制度を「知っているかどうか」で、介護の負担や選択肢は大きく変わります。


結論

親の介護において本当に大切なのは、無理をしないことです。
家族だけで抱え込むのではなく、制度と専門職を活用し、役割分担をすることで、介護はより持続的で良質なものになります。

介護は個人や家庭の問題であると同時に、社会全体で支えるべき課題でもあります。だからこそ、一人で背負わず、知識を持ち、相談することから始める。その選択が、介護する側とされる側、双方の生活を守ることにつながります。


参考

・日本経済新聞「〈多様性 私の視点〉親の介護、抱え込まないで」
・介護保険制度に関する公的資料


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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