終わらない「通貨戦争」と個人投資家が意識すべきこと

FP
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〜年表と図解で学ぶ資産防衛術〜

プラザ合意、リーマン・ショック後の金融緩和、そしてトランプ政権のドル高是正…。歴史を振り返ると、世界経済は何度も「通貨戦争」に揺さぶられてきました。
今回は「通貨戦争」の流れを年表で整理しつつ、個人投資家がどう備えればいいのかを図解で解説します。


通貨戦争の歩み(年表)

出来事ポイント
1985年プラザ合意(日米独仏英の協調でドル高是正)1ドル=250円超 → 150円へ急速円高
1990年代日本の金融危機と円高・円安の乱高下米国は強いドル政策を基本に推進
2008年リーマン・ショック世界的な金融緩和、ドル安・円高進行
2010年ブラジル財務相「通貨戦争」発言日米欧の金融緩和が新興国を直撃
2017〜21年トランプ政権1期目ドル高是正を繰り返し主張、円相場は停滞
2025年〜トランプ政権2期目FRB利下げ・ドル安圧力、ユーロ復権の動き

👉 繰り返されるパターンは、「強いドル」→「ドル安志向」の揺れ。米国の政治・経済状況次第で通貨は大きく振られます。


通貨戦争が私たちに与える影響

  • 米国株投資(ドル資産)
     ドル安になると株が上がっても円ベースの利益が目減り
  • 海外旅行・輸入品
     円安になるとコスト増で生活に直撃
  • 国内輸出企業の株式
     円安はプラス要因になりやすい

つまり「投資・生活の両方」で通貨は避けられないリスクです。


通貨分散の考え方(図解イメージ)

【資産分散のイメージ】
──────────────────
   株式    ┐
   債券    │  →  資産クラスの分散
   REIT    ┘
──────────────────
   ドル    ┐
   ユーロ  │  →  通貨の分散
   円      ┘
──────────────────
  • ドルだけに偏らない(NISAで米国株投信を買いすぎない)
  • ユーロや先進国株ファンドも取り入れる(欧州通貨が自然に入る)
  • 円建て資産を残す(国内株や債券で為替リスクを抑える)

👉 「株式 vs 債券」の分散だけでは不十分。通貨の分散を意識することが今後の投資のカギです。


まとめ

  • 通貨戦争は大国の思惑で繰り返される
  • 個人投資家は為替変動をコントロールできない
  • できるのは「通貨分散」でリスクを和らげること

👉 NISAやiDeCoの投資信託を選ぶとき、「ドル一極ではなく通貨分散」を心がけることが、資産を守るシンプルな戦略です。


📌 参考 日本経済新聞朝刊(2025年9月27日)


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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