<記載日:2025年4月2日>
前回②に引き続き、日本FP協会承認の「スタディグループ(通称S G)」で講師を務めて参りました「フアイナンシャル・プランの見直し~人生100年時代を迎えて~」の内容につき、ご紹介させていただきます!
全体資料は、こちらになります。
それでは、資料にそって説明させていただきます!
7枚目のスライドをご覧ください。
副業や社内起業なんかを認める会社が多くなってきています。
もし、副業や社内起業なんかが認められている会社にお勤めの方はチャンスです!
起業準備として、副業で試してみたり、社内起業なんてチャンス以外の何物でもないです!
いずれにせよ、本当に長く働こうと考えるなら、遅くとも50代くらいからは、起業準備等を考え始めることが必要だと思われます。
「起業」っていうと、多額の投資をして一発当ててやる!みたいなことをイメージしてしまいますが、老後における「起業」は費用をあまりかけずに、そして欲張らずに、
月々少額でもプラスになれば良いや…
時間もあるし、何もしないよりはマシ…
というくらいの気持ちでやるのであれば、リスクも最小限に抑えられるかと思います。
老後の3大不安は「お金」「健康」「孤独」と言われます。
仮に月5万円の収入であったとしたら、前回②の記事にあった「老後2,000万円」不足する問題は解消されます。
そもそも「老後2,000万円」不足する問題は、毎月5万円程度不足する、ということが前提となっています。
具体的には5万円✕12ヶ月✕30年=1,800万円、
それに臨時費用を加えて2,000万円と言っていますので、月5万円の収入があれば解消できるわけです。
そして、仕事を続ければ、否が応でも人と接することになるので、3大不安のうちの「孤独」も解消されるかと思います。
また、仕事を続ければ、体も動かしますし、生きがいを持つとか、精神的にも「健康」に良いかと思います。
働き続けることこそ、老後の3大不安への最良の対策だと思います。
そして、定年後も働き続けるためには、準備が肝心!
自分がやりたいことと自分ができること、それは金銭化できるかどうか、そのためには、どんな準備が必要か、今からなら十分に準備の時間はあります。
しっかり準備できるかどうかが成功のカギです。
今から考えてみてください!
そして、是非、ファイナンシャルプランの見直しを行なう際には、長く働き続けることを視野に入れた見直しをお勧めします!
なお、仮に定年後も働き続け、生活に支障がなければ、公的年金の繰下受給で年金額を増やすというのも一つの方法です。
「一つの方法」と書いているのは、この繰下受給については、色々なご意見があるので、あくまで「一つの方法」という書き方をしています。
繰下受給と聞くと、「早く死んだら損じゃないか!」という人がいます。
個人的な意見として、年金は「長生きリスクに備える保険」であって、長生きした時の備えだから、損とか得とかの議論ではない、と思っていますが、まあ、少し損得勘定で考えてみましょう。
繰下受給をした場合、月に0.7%年金受給額が増えます。
つまり、年で言えば0.7%x12ヶ月=8.4%増えます。
こんな運用商品、あまりないでしょう。
結果、スライドにあるように 70歳に繰り下げると 42%、75歳に繰り下げると84%年金が増加します。
ちなみに、繰上受給をした場合は、月に0.4%年金受給額が減ります。
それでも、「早く死ぬ場合は、早く受け取らなければ損するだろう!」という人がいます。
もちろん、損か得かはケースバイケースです。
妻が年下の場合、受け取れるはずの加給年金が減る、もしくは受け取れなくなるとか、
年金が増えたら、その分、税金や社会保険料が増えて、手取りは減るだろう、
などなど、色々な要素が関係してくるので、一概には言えませんが、それらの要素を考えずに、単純な損益分岐点を考えてみましょう。
通常の 65歳受け取り開始をした場合と比較して損得の分かれ目を見てみます。
まず、60歳での繰上受給にした場合、何歳まで生きれば損するのか?
80歳以上生きれば損します。
では、70歳での繰下受給にした場合は、何歳以上生きれば得するのか?
81歳以上生きれば得します。
75歳での繰下受給にした場合は、何歳以上生きれば得するのか?
86歳以上生きれば得します。
まあ、これ以上、「たられば」の話をしても仕方ないのですが、テーマである「人生100年時代」への対策ということであれば、繰下受給も方法の一つかと思います。
今回も長くなってきましたね…。
これくらいにさせていただきましょうか…。
次回も続きを書かせていただきますので、引き続き、よろしくお願いいたします。