不動産投資6.5兆円時代に何が起きているのか― 個人投資家が主役になり始めた日本不動産市場 ―

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2025年の国内不動産投資額が6兆5000億円を超え、過去最大を更新しました。
この数字は、単なる市況の回復ではなく、不動産投資の「担い手」と「仕組み」が大きく変わりつつあることを示しています。
本記事では、投資額拡大の背景と、特に個人投資家にとって何が変わったのかを整理します。

不動産投資額が過去最大となった理由

2025年の不動産投資が過去最大となった背景には、複数の要因があります。

まず、大型案件の増加です。
1件100億円を超える取引が154件と過去最多となり、全体の約3割を占めました。
オフィスビルを中心に、データセンターなど新しいアセットの取引も増えています。

次に、投資主体の多様化です。
国内投資家、海外投資家ともに投資額を伸ばし、特に海外マネーの流入が顕著でした。
円安環境と東京の安定性が評価された結果といえます。

国内REITが伸び悩む一方で何が伸びたのか

注目すべきは、国内REITの投資額が微減となる一方で、
REIT以外の国内投資家や海外投資家の存在感が増している点です。

背景には、複数の投資家が共同で投資するスキームの普及があります。
これにより、従来は一部の大手しか手が出なかった大型物件への投資が可能になりました。

小口化とセキュリティートークンが変えた投資構造

今回の投資額拡大で、もう一つ重要なのが「不動産の小口化」です。

ブロックチェーン技術を活用し、不動産の所有権を小口化して
セキュリティートークンとして販売する仕組みが急速に広がっています。

この仕組みにより、
・少額から実物不動産に投資できる
・複数物件に分散投資ができる
・個別不動産でポートフォリオを組める

といった点が、個人投資家にとって大きな魅力となっています。

実際、セキュリティートークンの発行額は前年から大きく伸び、
発売と同時に完売するケースも珍しくありません。

個人投資家が不動産投資に参加しやすくなった意味

これまで不動産投資は、
「資金力がある人」「融資を使える人」の世界でした。

しかし小口化の進展により、
株式や投資信託に近い感覚で不動産投資を組み込める環境が整いつつあります。

これは、個人の資産形成にとって選択肢が広がった一方で、
商品性やリスクを正しく理解する重要性が高まったことも意味します。

2026年以降の見通しと注意点

投資家調査では、アジア太平洋地域の中で
東京が最も有望な投資先と評価されています。

一方で、
・金利動向
・不動産価格の上昇
・流動性の違い

といった点は、従来以上に意識する必要があります。

特に個人投資家にとっては、
「不動産そのもの」だけでなく
「どの仕組みで投資しているのか」を理解することが重要です。

結論

2025年の不動産投資6.5兆円は、単なる数字の記録更新ではありません。
不動産投資が、機関投資家中心の市場から、
個人も参加する多層的な市場へと変化していることを示しています。

今後は、不動産を「買う」だけでなく、
「どういう形で持つか」を考える時代に入ったといえるでしょう。

参考

・日本経済新聞
 不動産投資最大、6.5兆円(2026年2月3日 朝刊)
・三井住友トラスト基礎研究所 不動産投資・ST関連資料
・PwC 不動産投資家調査(アジア太平洋地域)


という事で、今回は以上とさせていただきます。

次回以降も、よろしくお願いします。

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